逢わせ物。

□少しの慣れ
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リビングから出て、外に行き庭へと猛ダッシュです。

もちろん靴は穿き忘れました。







「おい待てよ真琴!!」



いきなり、こう、急に、会うのってなんかちょっと・・・無理だわ!!




啓介お兄ちゃんが私を追いかけてきます。

どうしよう、庭には出たけど道路まで走りたくない。

立ち止まって、ばっと後ろを振り向く。

一緒に賢太が走ってきていた。




「・・・・真琴。なんでお前が!!」




『ぎゃあああっ!!来るんじゃねぇええ!!』


ガッ!

ゴンッ



「いでぇええ!!」


よく分からないけど、体が勝手に反応してしまって、賢太にラリアットしてしまいました。







「あっはっは!!すげー綺麗にラリアット決まったな。」




「・・・・・・」


啓介お兄ちゃんの爆笑している声が聞こえる。
涼介お兄ちゃんの唖然としたような顔も視界に映った。


『はぁーはぁー・・・・久しぶりだね。賢太。』





「・・・・あいさつ代わりにラリアットかよ?」





『・・・・ごめん。なんか突然すぎて。』





「つうか、お前ら知り合いだったの?」



笑いが止まったらしい啓介お兄ちゃんが私に問う。




『・・・・一時的な知り合いでした?』




「あー、まぁ・・・・知り合い?つーか、友達・・・でもないと言うか。」




「・・・・?なんだよ二人してはっきりしねーな。どういう関係だったんだよ。」






「・・・真琴は、元カノです。」


『・・・・・・・』



「はぁ!?」



「なんだと!?」



お兄ちゃんたちの声が庭中に響く。
しょうがないよ、事実だもん。





『・・・まさかっ!賢太が言ってた”啓介さん”って!!』




「あぁ、この人だよ。」




まじかよ!!




「なんだよ、俺の事知ってたのか?」




『・・・多少。』






「多少・・・ねぇ。」





「まぁ、とりあえず、中に入るか。」






「ああ」




啓介兄ちゃんが賢太を起き上がらせて私たちはまたリビングへと戻る。









高橋真琴。旧名、##NAME2##真琴は新たな真実にため息を吐いた。
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