novel

□君の秘密を暴こう
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「ゆい」

「はい」

真選組の密偵として雇われている私の存在は、局長と目の前にいる副長しか知らない。完全な影の存在。

「今回の任務は、今までとは段違いに難しいが」

「心配なさらなくても大丈夫ですよ」

「そうか」

膝をつく私の近くまで来た副長は私の頭をそっと撫でた。

「危険を感じたら逃げても構わない。だから、必ず帰ってくるんだ。これは絶対命令だ、わかったな」

「はい」







「ゆい!!」

あからさまに不機嫌そうに私の名を呼ぶのは、鬼兵隊の鬼島また子。
今回の潜入先は高杉晋助の元。副長は繋がりのある浪士の中に紛れればいいと言ったが、私はあえて鬼兵隊を選んだ。
現在居るのが京のとある宿屋、ここが高杉の身内の浪士の溜まり場になっていることがわかっただけでも収穫だ。

「聞いてるんっすか!?」

「ん、あぁ。で、なんだっけ?」

「晋助様がお呼びっす!」

鬼島また子は高杉に好意をよせているようだ。私にはそんな気まったくないのに、私が呼ばれる度に不機嫌そうな態度をとる。
ぶつくさ文句を言うまた子を無視し、私は高杉の待つ部屋へと向かった。




「晋助様、ゆいです」

「入れ」

ふすまを開けると、高杉が窓際に座って煙管をふかしていた。

「そこに座れ」

言われた通り、敷かれていた座布団に座った。すると、煙管を投げ捨てグッと私との距離をつめつきた。反射的に刀を抜きそうになったが、その仕草を抑える。

「いつ見ても綺麗な顔してるな」

「そっ…そんなことは…っ…!?」

高杉が私の頬を舐めあげる。

「汗かいてるな、俺にせまられて焦ってるのか、それとも……」

ククッの喉を鳴らすと、私は肩を掴まれ乱暴に押し倒された。畳に背中を打ち付けられ一瞬息が苦しくなる。

「密偵だってことが、バレるんじゃねーかって焦ってるのか」

「……何を言ってるのか私にはサッパリわかりませんが」

鼓動が激しくなる。私にかまをかけているのか、確信をもって言っているのか全く読めない。

「これ、なんだろうなぁ」

「……私の、ケータイです」

「お前が突然現れて暴れまわった時、心底綺麗に見えたんで、腕もいいし鬼兵隊に入るのを許したんだぜ?」

「それは…何度かお聞きしましたが…」

「持ち物調べた時にこんなもん持ってなかったよな?」

ケータイをちらつかせて笑みを浮かべる高杉は、正直怖かった。だが、まだ大丈夫なはずだ。発着信履歴やメールは全て消去している。

「テメーからこれ取ったのはまた子の奴なんだがな、テメーは何でこんなもん持ってる?なーんの履歴もないんだ、おかしいよなぁ」

「別に…大した理由は……」

「……シラきるつもりか」

「ぅっ…!?」

高杉が片手で私の首を締め上げる。抵抗しようとすると、もう片手で簡単に阻止されてしまった。

「ぅっ…くぅっ……」

「いい顔だな…。ツテ使って履歴からメールから何から何まで見させてもらったぜ」

「ぅぅっ………」

「密偵さんよぉ、こんだけ綺麗なんだ。他の奴等の慰みものにしてやってもいいが…」

「…ぅ…っ…かはっ…ゲホッ…」

首を解放され、ラクにはなったが密偵だということがばれてしまったのは不味すぎる。今すぐここを離れなければ……

「おっと…」

手を払い除けるためにがら空きの脚で蹴りをいれようと試みたが、着物の帯をほどかれて脚を開くのを思わず躊躇してしまう。

「なっ…何すっ……!」

「言ったよなぁ、慰みものにしてやってもいいんだ。なんだったらここで殺すのもいい。でもな」

「やっ…やめろっ!」

抵抗むなしく高杉に手首を拘束される。どうやら、こいつの帯を使ったらしい。着物がはだけている。

「自分好みの女を他の奴に抱かせるほど、俺は心が広くないんでね」

「いやっ!離せ!!」

高杉に足を大きく開かされ、顔を埋められる。脚をばたつかせようが何をしようが、びくともしない。

「こういうことはされたことないか?」

「うぁっ!?」

秘部を舐め上げられ、無意識に体が跳ねる。こんな感覚は生まれてはじめてだった。

「いい反応だな、もっと良くしてやるから安心しろ」

「くぅっ…ふっ…ァッ…ヤダァッ…」

涙が溢れる。頭によぎるのは副長の顔。

「ヤッ…ふくちょっ……助けてっ…アァッ…!」

急に身体中に電流のような刺激が走る。高杉が敏感な部分をせめているんだ。

「アァッ…アッ…やだぁっ…そこっ…やっ…」

「副長さんが好きなのか?まぁ、好きな奴のことを思ってる女を無理矢理抱くのもおもしれぇ」

「んぅ…アッ…いやっ…」

このままこいつに抱かれるぐらいなら、舌を噛みちぎって死のう。そう思った時、副長の「生きて帰ってこい」という言葉が頭をよぎった。潜入していた事がバレたあげく、こんな奴に抱かれる私が生きて帰ったとして意味があるのだろうか。

「嫌々言ってるわりに、濡れてきてるぜ」

「アァァッ…!!」

まだ何も受け入れたことのない中に、高杉の指が浸入してくる。

「いやぁっ……抜けっ…抜けっ…!!」

「誰に向かって口聞いてやがる」

「うぁっ…いやっ…アッ!」

一点を集中して攻められると、受け入れたくない快感に脳が支配されてきた。

「アッ…やだぁっ…やめっ…アァァァッ!」

「いいんだろ?ここ」

「ダメッ…やだやだっ…アァッ…ンンンッ…!!」

背中が大きくそって、体が痙攣している。この感覚はなんなのだろうか。

「イキやがったか。こいつはなかなかの上玉かもなぁ」

頭が回らなくなる。体が気だるくて力が入らない。何か熱いものがあてがわれているのはわかる。それが何なのかもわかる。

「なんだ?もう抵抗はなしか?」

「…………」

そうだ、下手に抵抗してもこいつを楽しませるだけなんだ。現にこいつは今退屈そうな顔をしている。

「しゃーねぇなぁ」

そう言うと私のケータイをいじりだす。今更何をしようと言うのだろうか。何やら操作をして、ケータイを私の耳元に置いた。プルルルと音をたてている。

「………」

『もしもし』

「………っ!?」

頭が一気に冴え渡る。電話の相手は副長だった。

「どうだ、おもしれぇだろ?」

「高杉っ……!!」

「いいじゃねぇか、その顔。おら、抵抗してみろや」

「っ…うぁぁぁっ…!!」

苦しい、辛い、痛い。中に高杉のものが入ってきた時に感じたのはそれだけ。

『……ゆい!?』

「ふ…く…ちょぉ…」

『ゆい!どうしたんだ!』

「ほらほらぁ。今からたっぷり犯してやるからいい声で鳴けよ」

副長に聞かせてるのか、高杉は少し大きめの声を上げる。

「くっ……はぁっ…苦しっ…」

「いいぜ、その顔。そそる」

「はぁっ…かはっ……!」

奥を突かれて息がつまる。苦しい、助けて、誰か。

「ほら、もっと聞かせてやれよ」

「いやっ…はぁっ…んぁっ…!?」

痛みが少し和らいだかと思うと、その隙をつくように快感が押し寄せてくる。

「アァッ…アッ…いやぁっ…!!」

「やらしい声になってきたじゃねーかよ」

「やだっ…電話っ……」

ケータイを見ると、未だ通話中のままだ。自分で切ることはできない。副長が切ってくれることを強く願った。

「ほら、さっきみたいな、イク時のいい声聞かせてやれよっ」

「んぁぁっ…アッ…やだぁっ…くぅっ…」

「やじゃねーだろーがよ、淫乱女。好きな男でもねー奴に抱かれても体はよろこんでんじゃねーか」

「アァァッ…ちがっ…アァンッ…違うぅっ……!」

「しつけーなぁ…。わからせてやるよ、テメーが淫乱だってこと」

そう言うと、高杉はいっそう早く中を突いてきた。

「アッ…アァァッ…いやぁぁぁっ…!!!」

力の入らない体、遠退く意識のなかで最後に熱いものが中に流れ込んでくるのはわかった。







「最高だったぜ、テメーんとこの女はよぉ」

『高杉…なんだな……』

「これから時間かけて俺の奴隷にしてやるつもりなんだが、構わねぇだろ?」

『テメェ…ぶっ殺す』

「まぁ、また気が向いたら聞かせてやるよ。こいつの声。まぁ、喘ぎ声になるだろうが」

プツッ………

「これからが楽しみだなぁ、ゆい」

ぐったりしているゆいの首筋に吸い付き、証をつける。

強い女が自分の下で足掻き、喘ぎ、女の好きな男にその声を聞かせる。泣きながらも耐えきれない快楽にのまれていく。

「たまんねぇ」

俺の言いなりになる奴隷にしてやる。そのころには遊び飽きてるかもしんねーが。

「それまでたっぷり可愛がってやる」




君の秘密を暴こう
Iと愛の先に 君の死に顔
「殺し合おう」


::アトガキ::
Ali●e N●neの曲から。
続き書きたい話になった。
高杉は鬼畜な話が似合うなと、鬼畜な話好きなだけですが(笑)









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