歌い継がれる「命のうた」
□魔の森へ
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何とっ、そこには、不気味で恐ろしいオーラを身にまとった……怖くて不細工なモンスターが居た。
…こ、これは……。
「夢!?夢なの!?この光景」
「んなわけねーよ。レムラ、これは現実だ。
さぁ、ガーネット姫を助けようぜ!」
はぁ。戦うのか……。
出来れば血とかは流させたく無いものだが。
でも、ガーネット姫を助けない訳には行かない。同じ劇場艇に乗った者同士、助け合って行かないと。
ーーーだから。
「…了解した!」
□■□〜ジタン視点〜
「…どりゃあっ!」
「ていっ!」
「とうっ!」
「でやーっ!!」
何せアイツの中にはガーネット姫が捕らえられている。無闇に刃を刺す訳には行かない。しかし、攻撃しなければガーネットは助けられないだろう。
「クソッ!なんて卑怯な奴なんだ…!」
ーーその時。
オレの周りの暖かい光が包んだ。
「んっ?何だこりゃ!体に力がみなぎってくるぞ?」
オレの体の違和感に気づくと、スタイナーのおっさんが目を丸くした。
「貴様、その体は…トランス。聞いた事があるぞ!
感情の高ぶりが、そうさせると…」
「へ〜!良いなジタン!アタシもトランスしたいなぁ…」
「お前には無理だ「え、酷いっ!」まぁいいや。いくぜ!」
おっさんが奴の触手を斬り裂き、レムラは胴体に矢を射る。
そうしてできた小さなスキにつけ込み、オレは背後に周り、ダガーを突き刺した。
飛び散る緑色の鮮血と短い悲鳴。
「ジタン!アイツが疲れてきたっぽいよ!
早くとどめ刺して〜」
よ〜し、ココはオレがいいところを…。
オレはダガーを握り締め、精神を集中させる。
すると、ダガーが徐々に光を帯びてきた。
準備完了だ!
オレはプリゾンケージにダガーを振りかざし、目を閉じる。
そしてダガーから魔力を放出し…
「フリーエナジー!」
プリゾンケージの大きな叫び声。
「やったか!?」
そう思い、目を開けると…。
「なっ!どこに行ったのであるか〜!」
「ジタン…逃げられちゃったよ!」