長編

□大丈夫。恐くない 1
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「やだっ…!
来ないで!」

「ひっ…











きゃああぁぁぁぁぁぁ!!」












1 甲高い声が鳴り響いた夜





「ん…」

むくりと起きあがる

変な感じがした

気持ち悪かった


すでに遅い気がした

何かよく分からないけど胸騒ぎがした


「外…」

がちゃり

夜遅いから静かに


…きれいな月
だけれども、そう思えない

空は真っ赤で、月も紅かった


「…来たか」

「あやクル…?」

「安心しろ。
今は貴様の身体をのっとろうなど思っとらん」

「……月、紅い」

「事件の前触れかなんかだろう
それか…


すでにおきてるか」

「嫌な予感がする」







「うわああぁ!」

「「!!??」」


たたた

どんっ「いたっ!」

「…変態の人…??」

「変態ゆうな!
…そんな事より、あ、」

「あ…?」

「赤ぷよ帽が…」

「アミティ…!?」
だっ

「ちょ、待て!」

「…何があった」

「あぁ?
あ…。

そこら辺を歩いてたら
あいつが倒れてて、
血だらけで、
急いで確認したら…
息してなくて、もしかしたら…」

「弱音を吐くでない。
わたしたちもいくぞ」

「あぁ…」



「アミティー、アミティー!」

「っ…!!」

居た、居たけど。

「アミ…ティ…?」



姿が変わり果ててて、
確認するのに時間がかかった。

だって、
だって、
アミティの帽子が無かったから。

服は真っ赤で、
髪も所々赤くて

「…そういえば帽子…っ」

取れないんじゃなかったっけ。

やっぱりおかしいよ。

絶対変だよ。

アミティがなんかした?

息してないし、

でも、少し

ほんの少しだけ脈が

…間に合うかも


「っ…!しっかりしろ!!」

「ごめ…」

「今は病院に連れて行くのが先決だ!
急げ!!」

「うん…」

「この時間に開いている病院などないだろう。どうするのだ」

「先生…」

だめだ、頼りになる人が一人しか出てこない…
あ…この人が居た…

「…あ、サタンなら…」

「うん。早く案内して!」

「あぁ…っ!」

お願い、間に合って

アミティ、死なないで

頑張って

「間に合え…っ!」
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