官能小説

□永遠なる羽化D
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アリの幼虫を孕んだリンは、以前にも増して従順となり、与えられる卑猥な行為にも素直に身悶え快感に喘ぐ日々を送っていた。

その日も、栄養の摂取としてオスのアリ達からアナルにたっぷりの精液を注ぎ込まれた後、女王に乳首から滲み出る母乳を吸われ、性行為後の濡れた股間を3人の長老達に舐められては切なげな声を出している最中だった。

相も変わらず淫靡な時間を繰り返す中、リンの腹部だけは着実に膨らみ続け、今でははちきれんばかりの腹を抱えた妊婦へと成長している。


「・・・・マン汁の味が変わったのぉ」

「そうじゃな・・・マン汁に混じって少量の血が滲んでおる・・・これは『おしるし』じゃな。」

「ほっ、ほっ、ほっ。ついに出産の時期を迎えおったか。」

リンの陰部を嬲り、その膣穴から滴る体液を舐め取っていた長老達は、舌なめずりをしつつ口々にリンの変化を感じて言葉を交わす。


―――いよいよ、リンの出産がやってきたのだと。


少女の腹とは思えないほど異様に腹を膨らませたリンは、激しすぎる性行為後の余韻と長老達の愛撫のせいで意識は虚ろとなり、自分の事を言われているのだと分からない。


「ならば、今宵は宴の準備をしなさい。リンの出産を同胞達で見守り、種族の繁栄を皆の者で祝うのです。」

それは、いつもの『宴』を告げる女王の命令だった―――






それから、夜を告げたであろう時刻と共に、リンは『出産の部屋』へと連れて行かれた。

いままで渡り歩いた部屋の中では、一番広いと思える『出産の部屋』。

そこでは女王の配下にあるアリ達がすべて集結し、酒を飲み交わす宴が執り行われていた。

そんなアリ達の酒に酔った陰湿な視線を浴びながら、全裸の姿を晒したリンが引き立てられ、高台に設えられた豪華な椅子に座らされる。

リンの座る椅子の周囲には、ことさら多くの火が灯され、そこにリンは両手を大きく拡げられ背もたれに固定された。

もちろん、脚も同様に拡げられ、こちらは肘掛に膝を乗せた格好で縛られる。

「リン、喜びなさい。こんなに多くのオス達が貴方の出産を見守ってくれているわ・・・ふふっ、おまんこを皆に見られながら、貴方は私達の幼虫を産み落とすのよ。」

「あ・・・ぁあ・・・お腹・・・ぃたい・・・痛い、です・・・あぁぁ」

拘束されたリンの横に立ち、女王は愛しげにその腹を撫でながらリンとアリ達に出産の始まりを告げた。

すると、アリ達はいっせいに色めき興奮した様子で歓喜の雄叫びを上げた。

その声に女王は満面の笑みで頷き返すと、宴の主役であるリンの顔を覗き込む。

リンは、出産による陣痛に襲われ全身から玉のような汗を流し、拡げられた脚をガクガクと痙攣させながら苦痛に顔を歪めていた。

出産の兆候はその表情だけでなく、リンの乳首から滴る母乳と、膣穴から流れ出る血液の入り混じった体液からも予測出来た。


ロウソクで灯された明かりの中、艶かしく浮き上がるリンの肢体―――


だれもが、その異様ともいえる幼い少女の容姿に生唾を呑み込み、今か今かと『その時』を待つ。


そして、無数の視線の中、開いた足の間から卵白のような半透明の粘液の塊が、ぬるりっ、と滴り落ちた。

その刹那、痛みに呻いていただけだったリンの口から絶叫が迸る。


「きゃああぁ――っ!!!痛いっ、いたあぁいっ!助けて、たす・・・お腹、いた・・痛いっ!ひいいいっ!!」

出産の部屋にリンの悲鳴が響き渡ると、アリ達は喜びの祝杯を上げ、宴は最高潮に盛り上がる。

リンの苦痛など、誰一人として微塵にも想ってくれる者などいない部屋で、リンは出産の痛みに気が狂ったように頭を振り、拘束された身体を痙攣させた。

悲鳴を上げながら息を詰め、全身に力を込めて出産の姿勢を取るリン。

望むと望まなくとも幼虫を生み出そうとする行為は、リンがメスであるが故の本能なのだろう。

やがて、ぬらぬらと粘液で光り輝く膣穴が内側から押され膨れ上がり――

その瞬間、粘液に混じり最初の幼虫がリンの膣穴から生み落とされる。


「同胞の誕生だ!」

「我らの子孫が生まれたぞ!祝いの酒を酌み交わせ。」

「見ろ、リンのおまんこから次なる幼虫が産まれて来る!」

喜びに満ちたアリ達の声を聞きながら、リンは己の命をかけて自分の子供ではない、異種族の幼虫を生み続けなければならなかった。

ぬるりっ、ぬるりっ、と乳白色の細長い体をくねらせ産まれ出てくる幼虫にアリ達は煩いほどに騒ぎ立てリンに賛辞の言葉を送る。

子孫が生まれたという理由だけでなく、異種族の幼虫を産み落とす幼い少女の姿そのものがアリ達の興奮材料にもなっていた。


「リン・・・・いいわ、その調子よ。私の子供が、貴方の子宮から元気に産まれて来るわ。」

「ひ・・・ぃ・・・ひぃっ、ひあぁ・・・たすけぇ・・・たすけて・・・もぉ、やぁっ!」

開いた股の間に産み落とした幼虫達が蠢く。

幼虫達は自分を産んでくれたリンに甘えるように寄り添い離れようとはしなかった。

リンは女王の労う言葉も気付かない様子で、ただ悲鳴を上げては嗚咽を漏らし、次から次へと産み落とす幼虫で股間を一杯にしていった。

それから、何十匹と産み落としただろうか・・・


リンの声に、甘い色が混じり始めた。

それは、幼虫達がリンの膣壁の感じる性感帯を擦り上げながら生まれ出てくるため、リンは苦痛の中にも快感を感じ始めていた証拠だった。

徐々にしぼんでいく腹を抱え、リンは快感に腰を揺らめかせ、ついには甘く蕩けきった吐息を吐き出すようになる。


「ああ・・・きもちい・・ぃ・・・ぁんっ、ィくぅっ・・・うぅ」

「思う存分イきなさい・・・リン。貴方のマン汁は幼虫達へのご馳走になるの・・・だから、ほら・・・」

切なげな声を上げるリンは、女王の囁きと共に乳首を摘み上げられ絶頂の潮を吹く。

これまでに散々愛液を搾り取られているせいで、リンの膣から吹き出る潮は少量で粘り気も少なかったが、それでも幼虫達はリンの愛液を浴びてよりいっそう蠢き出した。

そうやってリンは次々に出てくる幼虫に陰部を刺激され、何度も何度も潮を吹いては幼虫達を産んでいく。


拘束された身体を痙攣させてはのた打ち回り、ヨダレを垂れ流して喘ぐリンの姿を見て、長老の1人が女王に耳打ちをする。


「予定通り、リンは発狂した様子です・・・今なら幼虫達に食事をさせても差し障りは御座いません。」

「そう。分かったわ・・・では、幼虫達にリンを与えましょう。」

それは、滞りなく行われるいつもの出産の手順。


捕えた昆虫のメスに卵を産みつけ、孕ませ、その子宮で育てさせてから出産の後――

――その母体となった昆虫を幼虫に喰わせ、幼虫の養分にさせる。



そうなのだ。



リンの最後で最後の大仕事は、無事に出産を終える事ではなく。


―――己の身を幼虫の糧として捧げる事。



「リン・・・愛してるわ・・・」


リンに向って囁かれる女王の言葉は――慈しみを含んだ憐れみの色を滲ませていた。

その女王の瞳に映るのは、生まれたばかりの我が子が、リンの股間から這い出して身体のあちらこちらへと散らばり蠢く姿。


―――幼虫が、『食事』を始めるのだ。


「じょお・・・さま・・・もっと、愛し・・・て・・・リンをいっぱい・・・気持ちよく・・・させて・・・?」


それまでの数々の陵辱と辱めと、この世のものとは思えないほどの快感と快楽。

気が狂ってしまった今でも、リンの脳裏にはそれまでの淫靡な行為が走馬灯のように浮かんでは消える。

アリ達に与えられた快楽は、拷問のように激しく、それでいて夢みるように甘く――空を飛んでいるかのような錯覚さえ起させた。



―――そう。私は、空を飛んでいるの。


  この、大輪のような美しい羽で。

  どこまでも果てしない大空を。


リンが見上げる瞳の先には土壁で出来た天井が立ち塞がり、決して青い空は見えない。

それでも、今のリンには、見えるはずのない空でさえも鮮明に感じられた。




「私の・・・空・・・・きれい・・・・」



囚われた哀れな蝶の見る夢は、何処までも続く空に向かい、羽根を広げて飛び続ける儚い夢。


夢であるからこそ、永遠なる羽化を繰り返し、幻の蝶は空を飛ぶ―――


―――もう、誰にも美しい蝶を捕える事は叶わない。










*****
fin

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