夢の旅に続く道
□本気になんて
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「浮かない顔して、どうしたのかしら?
乙女の悩み?」
ジュディスがいつもの微笑を浮かべ
声をかけてきた
「なんでも、ないわよ……」
そう、と言って彼女は肩をすくめた
でも、
その瞳はまるで全てを知っているとでも
言いたげな光を灯している
「質悪い」
あたしはぼそっと呟いた
しかしジュディスは聞き逃さない
「あら、失礼ね」
言葉とは裏腹に楽しそうな声音だ
「誰かさんも酷いわね、
こんな可愛い子を放置するなんて」
ジュディスの視線の先には、
もちろんユーリ
「………なんのことよ」
「気付かないとでも思ったの?」
ジュディスはこういう時は鋭い
一瞬で見抜く