詩ノ部屋

□〜消〜
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鍵を差し込み 開く扉の奥は
誰もいない部屋 
ベランダから 見上げる夜空は
まるで心の鏡のよう


ついこの前は そこにいたはずなのに
何故なの? 今は全て消えてしまった


思い出す君との日々
薄れゆく君の表情は
留めることが出来ず
消えるのを待つのみ――


お願いがあるの もう一度…
会いたいと願う
好きと言った 君は今は記憶のみ
笑顔は忘れたくない


繰り返される時の中で
人の気持ちも繰り返される


もしも次の時でならば
今度こそ傍にいられるのだろうか――


思い出せない君の事
なんだか今も分からない
どうすればいいのか
答えはなど分かることない――


それでも
会いたいと願うよ
それぐらいいいだろう?
また会うときには
笑顔で話せるかな――


≪終≫

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