頂き文

□仲良くなりたい
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久しぶりに故郷のマサラタウンに帰ってきたサトシとピカチュウは、オーキド研究所にて、オーキド博士やケンジの代わりに庭のポケモン達にポケモンフーズを配っていた。
「いつも、オレのポケモン達の世話とかしてもらっているから、たまにはこれぐらいしないとな」
そう言いながら、サトシはポケモン達の前にポケモンフーズが乗った皿を置いた。
「みんな、たくさん食べるんだぞ」
と、声をかけながら。
サトシの周りに居るポケモン達はほとんどがサトシの仲間達であった。
サトシの仲間達が集まるランチタイムの中、突然、聞き慣れない声が聞こえてきた。
『グレイ〜ッ!』
『リーフィ……』
「あっ……グレイシアとリーフィアだ!」
声と共に現れたグレイシアとリーフィアの姿を見て、サトシが思わず声を上げた。
「………はい」
サトシが素早くグレイシアとリーフィアの分のポケモンフーズを用意した。
「お前達もたくさん食べるんだぞ」
グレイシアとリーフィアの視線に合わすようにしゃがみながら、サトシはポケモンフーズが乗った皿を二人の前に置いた。
『グレイシア〜っ!!』
グレイシアがサトシに向かって、にっこりと笑いかけた。
『リ、リーフィ……』
リーフィアは恥ずかしげに顔をうつ向けている。
『リーフィ……』
恥ずかしげにうつ向きながら、リーフィアがポケモンフーズを食べ始めた。
『グレイッ!』
リーフィアに続いて、グレイシアもがつがつとポケモンフーズを食べ始めた。
ポケモン達が食べ終わった後、サトシが素早く皿を回収していると、何故かその周辺でグレイシアがニコニコしながら、尻尾を振っていた。
一方リーフィアは一歩下がった状態でおどおどしながら、サトシを見つめていた。
だが、サトシは皿の回収に気が集中していたため、ほとんど気にしていなかった。
懸命な作業により、全部の皿をカートの上に何とか乗せるとサトシは安堵の息を吐いた。
そして、カートを片付けるために、カートを押し出し始めた。
カートを押しながら、サトシがスーッとこの場から去っていく。
すると、サトシの後をグレイシアがちょこちょこと付いていくのだった。
『リ、リーフィ〜……!』
リーフィアがおどおどしながら、グレイシアに呼びかけた。
リーフィアが呼びかけた途端、グレイシアが急にぴたりと止まって、後ろを振り返った。
『グレイッ、グレイッ。グレイシア〜!』
グレイシアがやけに嬉し
そうな顔をして、はしゃいでいる。
『グレーグレイッ! グレイッ!』
はしゃぎながら、あっという間にグレイシアはリーフィアを振り切って行ってしまった。
『リ、リーフィア……!』
グレイシアの行動に呆気に取られつつもリーフィアはすぐに後を追いかけて行った。
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