イナズマ裏夢

□キッチンにはご用心!
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(んっ…ん、う、…はぁっ)

必死に声を我慢して身体を震わせるヒロトが可愛くて、由岐はついつい意地悪をしたくなってしまう。

(…ぐしょぐしょだね。見つかるかもしれないから、興奮してるの?)

緩くそれを握り込んで扱きながら耳元でそう問うと、彼の身体がびくんと跳ねた。

(ちっ…が、ぁん……し、て…ないっ…)

(嘘つき。してるでしょ?下着の中の濡れ具合、半端じゃないよ)

由岐がそう言うと、ヒロトは顔を真っ赤にして押し黙った。
そんな素直さも、…そして屈辱に必死に耐える表情も、全てが愛らしい。
薄く涙に濡れた瞳が、さらに彼を色っぽく見せる。

…堪えられなかった。

「ひっ」

何の予告もなしに、由岐はヒロトのアナルへと指を突っ込んだ。
途端、彼の口からはっきりとした喘ぎが漏れる。

(そんな声出したら、見つかっちゃうよ)
(だっ、だっ…て、そん…なぁ、…んっ)

ゆっくりと指を挿し入れしながら、自分より幾分か低い彼の肩を抱き寄せた。
するとヒロトは、ぎゅっと彼女の寝間着を掴んで快楽に耐える。

…足が震えている。そろそろ、全身の力が抜けてしまう頃だろうか。

(あっ、あっ、…んんっ…う…!)
(だから、聞こえるってば)

我慢ができなくなったのか、由岐の華奢な背に腕を回し、その太ももに自身を擦り付けて快感を得ようとするヒロト。

けれど、彼女にどうしようもないくらい感化された身体は、そんな中途半端な刺激では満足できなくて。

それでも、浅ましいと自覚をしながらも、腰の動きを止めることはできなかった。

(んん、んっ…由岐……)
(何?)
(……前、も…シて……っ)

躊躇しながらも羞恥に耐えて懇願すると、由岐は、妖艶に笑う。
その何かを含んだ笑みに、背筋が震えた。

苛められたい、とか。
この瞳を見る度に、思ってしまったり。

自分でも、いつからこんなドMの変態に成り下がったのかは分からない。
ただ、彼女と行為を重ねる度に、そう思う自分に抵抗がなくなってきている。
それだけは、確かに言えることだった。

(…私さぁ、そんなに器用じゃないんだ。二ヶ所を同時に攻めてあげるなんてできないの。…だからさ、自分で弄ってよ)
(っ…!?)

思わず大きな声をあげてしまいそうになったが、まだここには他に人がいることを思い出して、慌てて口を閉じる。

(や、やだっ…できない、そんなこと…!)
(じゃあ知らない。…こっちの指、抜いてもいいんなら、前だけシてあげるけど?)
(……っ!!)

これだけ好き放題に敏感な部分を弄くっておいて、挙げ句オナニーしろ、だなんて。
器用じゃないとか、嘘だって分かってる。
…けれど、指を抜くと言われては、自分でするしかないではないか。

(……分かっ…た、から…指は、抜かないで……)
(ふふ、どうしても指は欲しいんだ?男の子なのに…アナルで感じるなんて)

淫乱、と由岐が呟いた。
ゾクリと、背筋に快感が走る。

淫乱なんて辱しめの猥語を言われるだけで、これ以上ないくらいに興奮した。

心が、彼女を拒否してくれない。
それどころか、もっと罵ってほしいとか、意地悪をしてほしいとか思ってしまう。

…悔しいから、そんなこと言わないけど。

(……んっ)

まだ脱いでいなかったズボンと下着の中に手を入れると、ヌメヌメとした感触。

しっかりと、濡れていた。

(…う、…はあっ、んん……ん…)

手が汚れる、なんてこと、もう気にしていられなかった。
もどかしい下半身の服を全て脱ぎ、彼女の腹に陰部を擦り付けるように手を上下させる。

由岐の服に染みていく粘液。
それを見るのも恥ずかしいけど、止まらない。止められない。

(あっ、はっ…く、由岐…もっとぉ…!)

羞恥を捨て、必死に哀願するヒロト。
それに素直に答え、由岐は指を増やす。

(あんッ、や…イくっ、イくぅっ…!!)
(…イきなよ、変態ヒロト)
「ぁっ…あ、あああッ!!!」

向こうの部屋に人がいることも忘れて、ヒロトは大きく嬌声をあげ、絶頂を迎えた。

すると、一気に身体の力が抜けていく。
重力に任せて床に座り込もうとすると、彼女が力の入らない腰を支えてきた。

(あーあ、絶対聞こえちゃったよね)
(…っ、誰のせい…!)
(知らないよ、ヒロトのせいじゃない)

肩で息をしながら反抗的な目を向けても、軽くあしらわれるだけだった。

それでも、何だかんだ言っても、最後は気持ちよくしてくれる。
ただ、それが嬉しかった。




(…って、ホットケーキ焦げてる!)
(あーあ、勿体ない)
(誰のせいだよっ!)
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