イナズマ裏夢

□ツンデレ注意報!
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「…で?」
「なんだ?」
「…なんで私の部屋にいるの?」

私の部屋でベッドに寝転んで、悠々と寛いでいる佐久間が憎ったらしい。
こっちは今まで夕御飯の洗い物をしていたというのに、こいつは……!

「別に。ちょっと……」

そこまで言って、彼は言葉を濁したまま口を閉ざしてしまう。

「…ちょっと……何?」
「…五月蝿い、なんでもない」

…適当にあしらわれた。勝手に人の部屋に上がっといて良いご身分だな。

「…用がないんなら出ていってもらえますか?私も色々とマネージャーの仕事が…」
「知るか」

知るかって…オイ、それは流石にイラッときたぞ。私の都合は無視なわけですか。

「…あのねえ……」
「…………」

……なんでそんな…恋する乙女みたいな顔して黙り込むの?

…………もしかして。

「…何?襲われに来たの?」
「っ!」

ああ、やっぱり反応した。
…ふーん、図星か。
はあ、とため息を吐いて私は佐久間に近寄っていく。

「…そういうことはちゃんと言いなよ?」
「違っ…襲われにとか…そんなんじゃ…」

否定が小さい。それにそんな照れたような目を向けて来たら…誰でもそんな嘘、簡単に見抜けてしまう。

頭は良いハズなのに、こういうところでは働かないのか。不便だな。

「…ちょっとぐらい素直になりなよ」
「…黙れ馬鹿神崎」

あ、認めた。
なんて声は出さずに心の内に止めておく。言ったら不機嫌値が上がるからな。

「はいはい、黙らないけどね」

そう言って私は彼の肩をベッドに押し付けた。軽い力だったから、佐久間も抵抗せずにされるがままになっている。

ゆっくりと首に噛みつくと、小さな悲鳴があがった。そんなに痛くないはずだけど。

「…っ痛…神崎っ…やめ…!」

やんわりと阻止してくる佐久間だが、私は聞く耳持たずと言った風に彼の首筋への軽い愛撫を続ける。
時折佐久間の身体が跳ね上がるのは、首が弱い証拠だろうか。

ついでに耳も甘噛みしてやると、早くも面白いくらいに下半身を反応させていた。

けれどあえてそこには触れず、私は彼の上半身のユニフォームに手を入れる。
あ、ちゃんとお風呂入ってきたんだ。身体が汗ばんでない。

そのまま上へ上へと昇らせた指先で、何もしていないのに勃ち上がった乳首をつついてみる。
瞬間、佐久間の身体が強ばった気がした。

「んっ……ふ……」

必死に声を我慢する姿が愛らしい。
生理的な涙に濡れた瞳も艶かしく開かれた唇も、全てが少なからず私の理性を犯す。

しばらくそれを捏ね繰り回していると、堪えきれなくなったらしい彼が口を開いた。

「…っ、神崎」

切羽詰まったその声に、私は口元が緩むのを抑えられない。
涙目ですがるこの少年は本当に色っぽい。

私は行為を続けながら、悪戯心に聞いてみる。

「…どうしてほしい?」
「ぁっ、わ、分かっ…てん、だろ…!」

まあ確かに分かってはいるけど、たまには言わせてみたい。
ツンデレは好きだが、そろそろデレが欲しいものなのだ。
好き勝手に愛撫を施しているだけでは面白味がないのである。



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