イナズマ裏夢
□上から目線で告白。
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「お、俺も…お前の事好きだし…つ、付き合ってやってもいいぜ?」
「はぁ?」
何を言ってやがるこのナルシは。
放課後、いきなり空き教室に呼び出され言われた言葉。訳わからん。
「だ、だから!付き合ってやってもいいって言ってんだよ…っ」
かぁぁ、と顔を赤くして言うナルシ…もといエロ沢。じゃなくて南沢。
…いや、二度言われても理解できないんだが。まじでコイツ何言ってんだ?
「…あたし別にお前の事好きじゃねぇんだけど。それ誰の情報だよ」
きっぱり言ってやると南沢は目を見開いた。段々と瞳が潤んでいく様子があたしの瞳に映る。
「だ、だって倉間が…っ」
「それ倉間の嘘だろ。あたし好きな奴いねぇし」
倉間。生意気な後輩の名前を出した南沢は状況が呑み込めてきたのか、自分の失態に気づいたのか遂に泣き出してしまった。
…あたしが泣かしたみたいじゃねぇか。
「つか、お前あたしの事好きなんだ」
「っ、!!」
悔しそうに南沢があたしを睨んでくるが、泣いているため全く怖くない。
「…別に付き合ってあげてもいいけど?」
さっきの南沢みたいに上から言えば、南沢はこれでもかというくらい目を見開かせた。涙も止まっている。
「な、な…んで…っ!」
「南沢の泣き顔気に入ったから、」
あたしは言葉を言い終わると同時に南沢を教室の床に押し倒した。
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