イナズマ裏夢
□一匹狼なんて言い訳は通用しません
1ページ/2ページ
部屋には随分と長く続く沈黙。
気まずそうに私から視線を外す不動くんを無視して私は椅子に座った彼の足を黙って持ち上げた。
「いっ…てぇ!!」
「自業自得でしょ。我慢して」
冷えた声音でそう言い放つと、不動くんはぐっと言葉に詰まる。
こんな姿は珍しいと思うが、それは自分が悪いと分かっている証拠だろう。
どうしてこうなったかというと。
それは数分前のこと。
グラウンドで皆が試合形式の練習をしている中、彼は一人宿舎の裏で個人練習をしていたらしい。
だが、全体の練習終了時間を過ぎても、昼食の時間になっても戻ってこない。
少し心配になった私が見に行くと、そこには不機嫌そうに壁に寄り掛かる不動くんの姿。
どうしたのかと聞くと、足を捻って立てないという答えが返ってきた。
それで何故私が怒っているのかというと、これが初めてではないからである。
彼は以前に一度、全く同じ過ちを犯しているのだ。そのときに、今度から一人練習は表でしなさい、と説教をした。
それなのに不動くんは懲りずにまた裏で一人練習をしていたのである。
私が探しに行ったから良かったものの、誰にも気付かれなかったらどうするんだ。
少しは危機感というものを覚えてほしい。
「……悪かったよ」
「…本当にそう思ってる?」
睨み付けるように上目遣いで彼を見上げると、珍しく落ち込んだ様子の不動くん。
…一応、反省はしているようだ。
「…ああ」
「…次からはこんなことしない?」
「ああ」
……そんなあからさまに落ち込まれたら、怒るに怒れないではないか。
…ま、今日はこの辺にしておこう。
けれどもちろん、やらしー私のことだから、お約束のお仕置き時間はやってくるわけでありまして。
「当然だよねぇ」
「っ!?おまっ…離せ!!」
不機嫌気味に項垂れる彼を所謂お姫様抱っこでベッドまで連れていく。
物凄く抵抗されたがこの際気にしない。
ドサリと医務ベッドに押し倒してやると、不動くんは顔から耳から首まで真っ赤にして暴れた。
「な…っ!!お前っ、何する気だよ…!!」
「お仕置き。二度と誰にも見えないところで特訓なんてしないように」
まあ、そんなのは所詮建前で。
久々に不動くんの感じてる顔が見たいとかいうのが本音なのだが。
「やめっ…ふ、ふざけんな変た…ぁっ!?ちょ、待っ…あ、あぁっ…ん!」
何の前触れもなく首に噛みつき服に手を入れると、医務室に彼の高い声が反響する。
普段の不動くんからじゃ想像もつかないけれど、彼はよく喘いでくれる方なのだ。
「ふぁっ、も…離せよっ!人が来る…っ」
「あれ、心配なのは人が来ることなんだ」
「…っ!!お前…ッ」
キッと睨み付けられたが別に怖くはない。
そんな上擦った声じゃ、威厳がないし。
きゅっと親指と人差し指で彼の乳頭を摘まむと、不動くんはびくびくっと身体を反らして下半身を熱くさせていた。
「気持ちいいんだ?」
「あぁあっ!!ち、がぁ…っんぅ、や…!」
違う違うと口では否定をしながらも、正直な身体は腰を揺らしている。
それを無視してぐりぐりと乳首を弄くりまわしていると、我慢できなくなったのか、彼は自分でズボンの中に手を突っ込んでいた。
…普通、そこで自分でするかよ。
「あっ…はあっ、あん…」
「…ちょっと、不動くん?何して…」
「ぁんっ…じ、焦らす方が、悪いんだろぉ…っ!!」
…クソ、開き直りやがったこいつ。
いつの間にかズボンが下がってるし、だらだらと垂れる先走りの液が厭らしい。
ぐり、と亀頭を捻るように、集中的に先端部分を攻め立てる。一人で快感を得ようとするその姿が艶かしく、妙に興奮した。
しばらく視姦をしていると、切羽詰まった不動くんの声が私を呼ぶ。
「神崎…ッ!も、イキそ…っ」
「どーぞ」
「違っ、い、イカせろ…っ!」
…命令口調は気に入らないけど、珍しく素直になったことにご褒美をあげないこともない。
心の中でそう言ってため息をつきながら、私は彼の背後にまわり、後ろから自身を扱きあげた。
「ぁああっ、イクッ…!!」
「ねえ、本当に…もう裏で練習とかしない?」
「んっ、しねえ…からっ!手、止めんなぁ…!!」
「…腰動かしてるくせによく言うよ」
お望み通りに手の動きを再開させてやると、不動くんはひっきりなしに喘ぐ。
最後にびくんと一際大きく身体を弓なりにしならせ、彼は白濁を私の掌に吐き出した。
思ったよりも随分と濃かったそれを舐めとりながら、後処理を済ませる。
そしてぐったりと私に身体を預けている不動くんに、ここが皆のいる食堂に一番近い医務室だということを教えてやった。