イナズマ裏夢
□これもお酒の影響ですか
2ページ/3ページ
「あ、ひゃっ…!」
いつもより感じやすいのも、理性が全く残っていないのも、お酒のせいなんだろうか。
声が我慢できないどころじゃない、気を抜けば自分で性器を触ってしまいそうにすらなる。
「うわ…凄い先走り。首舐めただけで我慢できなくなるってどういう了見よ」
「んうっ、首、きもちいい…っ」
背筋にぞくぞくしたものが走って、指先が痺れに襲われた。俺、首弱かったのか。
最初はそんなこともなかったのに…やはり彼女の調教のせいなんだろうな。
「じゃあもうイク前に縛っとくから」
「へ……っ?」
両腕を後ろに回させられ、そこら辺にあったハンカチで腕をしっかりと縛られる。
…さすがにマウントポジションを取られない方法は知っているな。
「ローターどっこかなー」
「やっ…嘘、」
「あ、ベッドの下だっけ」
「っ…!」
ああ…これはもう理性が飛ぶどころじゃ済まされないかもしれない。
そう思うと不安感とともに高揚感まで募ってきて、由岐さんの調教の徹底さを再確認。
それに、彼女は多少意地悪でも、最後は絶対に気持ちよくしてくれる、って分かっているから。
本性はドSなのに相手のことを気遣ってSになりきれない、そんなところが好き。
………あれ、何を告白してるんだ俺は。
頭がおかしいのも酒のせいか。
ごそごそとベッドの下を漁る由岐さんを見つめながら、虚ろにそんなことを思う。
縛られていなければ、きっと自慰でもなんでもしていただろうけど。
「よし、じゃあ始めようか」
「………っ」
見た目は別にいやらしい形をしているわけでもなんでもないのに、そういう用途があるんだと思うと変に意識してしまう。
「入れるよー」
「っひ!?」
由岐さんは俺の両足を開けさせ、ローションもなしに指を後ろに突っ込んできた。
痛い、けど、もっと奥に欲しい、とか。
頭の中が矛盾しすぎて嫌になる。
「うあ…あっ」
それでも萎えないんだから、やっぱり痛いのも気持ちいい、って思考があるようだ。
それに、……ん、そろそろ気持ちよくなってくる頃……
「っえ、な、なんっ……」
「ん?」
「なん、っで…ぬくんだよぉっ……!」
と思ったら見計らってたみたいに丁度良いタイミングで俺の中から彼女の指が抜き出された。
物足りなさと吐精感に身体がおかしくなりそうだ。
「だってこれ入れるもん」
「えっ…ひゃぁっ!」
かと思えば再び身体の中に異物の感触。
今度は指じゃない。だとしたらやっぱりこれは、先程のローターか。
「ふっ…ぅ、ん…」
ふと下半身を見れば、先走りに濡れて独特の匂いをさせている直下立った性器。
…まだ理性は残っているようで、こんな醜態を彼女に見られてるのかと思うと顔が熱くなった。
「あ…由岐さ、…んんっ!」
ローターが前立腺に到達する。
指なら擦ったり抉るみたいに弄くったりできるのに、なんて俺は馬鹿みたいに快楽至上主義。
「突い…てっ、そこ、由岐さん…っ!」
「はは、スイッチオンっと」
「ふえっ!?ちょぉっ、ふぁっ、んああああっ!!」
振動し出したローターで何度も前立腺を突かれ、一気に射精感が頂点まで達した。
けれど、勢いよく精子を出す快感はいつまでたっても訪れない。
なのに、何故か射精した感覚があって、身体がビクンと跳ね上がる。
「う…あっ、ど…して……っ」
「辛い?でももうちょっと我慢ねー」
「やぁっ…だ、むり…っ!」
根元で塞き止められる感じが辛くて仕方ない。
出したいのに、もう、すぐそこまできてるのに、出せない。
…限界なのは身体よりも精神だ。
「やっ、あ、あぁっ…」
加えて俺の事情など知らないと言いたげに動き続けるローターで前立腺攻めが続く。
生理的なものなのか感情的なものなのか、涙が止まらない。
「由岐、さ、おねがいっ……!」
「どうしよっかな」
「い、イキたい…っ!せー、しっ…びゅ、って…だ、だしたいぃ…っ!」
「…仕方ないなぁ」
「っひ、あああああんっ!!」
ぱっと彼女の手が俺の自身から離れて、塞き止められていた快感が昇ってきた。
頭が真っ白になるほどの気持ちよさとともに、精が吐き出されていく。
…辛いのは嫌だが、この射精の解放感はクセになりそうだ。
「はあぁっ…ん、あ、きもちい……っ」
「うん、気持ちよさそー」
イキ顔を始終ガン見されて、恥ずかしいはずなのに、また変な気分になっていく。
そんな思いを察したのか、俺の両腕を拘束していたハンカチを解き、由岐さんはローターを動かし始める。
…このあと俺は、二度ほど絶頂を迎えた。