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◆no title [追記]


目が覚めたとき、本当に死にたくなった。息もしたくないくらい羞恥が溜まる。起き上がって辺りを確認すると***はいなくて、でもシーツは綺麗なものに取り替えられていて。俺の服も、新しいものが枕のそばに置いてあった。それを着て、怠い身体に鞭を打ちながら明かりに向かう。「あれ、おはよう」テレビに向かいながらマグカップを下ろした***は、平然と言ってのけた。まだ夜だろ。「ごめん」早くこの身体に籠る靄を吐き出しておきたくて咄嗟に謝罪が口をつく。「なにが?」だって、情欲を抑えきれず『あんなこと』をしたんだ。恥ずかしくて消えてしまいたい。なのに***はソファを叩いて俺を呼ぶ。彼女の隣に腰を下ろすと、その指が俺の腿を這う。「ダメって言ったのに布団汚して」びくりと、身体が跳ねた。「ひとりでするの気持ちよかった?」***が、してくれないからだ。言い訳はいくらでも浮かぶけれど、結局どう足掻いても俺が悪い事実が変わらない。耳から俺を侵していく羞恥と罪悪感に、耐えるしかない。「まあ、何度も寸止めしてたわたしも悪いけど」いやだ、甘やかさないでくれ、もっと惨めになる。分かっているくせに、やめてはくれない。分かっているからこそ、彼女はやめない。「でもね、いつも優等生なヒロトの善がる姿、超かわいかった」腰が疼いた。やめてくれ、癖に、なりそうだ。

<2019> 2019/02/04(Mon) 06:33 コメント(0)

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