『…これ、蕎麦なの?』
「蕎麦です、よ、一応…。」
羽生蛇蕎麦との遭遇
『いやでも…ほら…普通和食にイチゴはないでしょ…。』
私は、目の前にある羽生蛇蕎麦を凝視して言った。
イチゴジャムやイチゴが乗っかっていたりして、これがまさか蕎麦とは思いたくはない。
「残念ながら、和食扱いです。」
傍らに座り、うどんを食べる牧野さんが苦笑しながら言う。
『…食いきるしかないですよね。』
「勿体ないですし、ね。」
好奇心に負け、羽生蛇蕎麦を頼んだのがいけなかったか。
私の昼食は、主食なのかデザートなのかすらよくわからない和食に決まった。
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