過去拍手

□仲沢利央
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約束の日まで、後何日


「利央先輩っ!」

「え? あ……」

 まだ中等部の私は、高等部の利央先輩に恋心を寄せている。

 去年、利央先輩が卒業するときは、利央先輩の前で泣いてしまった。ちょっと、恥ずかしい思い出。


「お久しぶりです」

 小走りで近づくと、利央先輩の身長がまた伸びたことに気が付いた。

「久しぶり」

「先輩、また身長伸びましたね」

「そう?」

「はい! 部活、どうですか? 楽しいですか?」

「先輩たちにイジメられてるよ」

「高瀬先輩ですか? まったく……。私は利央先輩を応援してますからね!」

「ありがと」

「……約束、忘れてませんよね?」

 私は体の前で両手の指を交差させながら言う。

「――忘れてない」

「よかった……。後、何日でしょうか。高等部に上がるのが楽しみです」


 ――『私、高等部に上がったら先輩に告白します』

 ――『じゃあ俺は、いいよ、って返事しようかな?』

 ――『本当ですか!? 約束、ですよ?』



fin

――――

2代目、拍手作品です!


先輩の前だとちょっとアレな利央ですが、後輩の前だとちょっとは男っぽい利央になるはず。

そう思って執筆してみました。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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