小話
□俺たちの関係
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一階トイレ。
「おはよう、藤崎」
「おっおおう!…ちっ」
腕組みをして上から見下ろす少年、と。
慌てて煙草を揉み消す少年。
「今日は早いんだね、っていうか、何回言ったら分かってくれるのかな」
「う、うるせーな!外だったら先公に見つかんだろ馬鹿か」
「ハァ?不良が朝休みにトイレで吸ってるほうが馬鹿だと思うけど。家で吸ってこれば。っていうかね、委員会に苦情が来てるんだよ、トイレが煙草臭いって。君が入学したときからずっっとだけど」
表情をピクリとも変えずつらつらと言葉を並べる少年、水瀬。
「……」
を下から睨み付ける不服そうな少年、藤崎。
「…何それ。変顔されても面白くないんですけど」
いかにも不愉快そうに眉をひそめる。
「っ!!変顔じゃねーしッ!!睨んでんだよ気付けよ馬鹿か!」
思わず顔を真っ赤にし立ち上がり吠える。
「え、何。そんなに構ってほしいの?そんなに罰則受けたいの?っていうかどうして欲しいの?どうされたいの?言ってみなよ」
意味分かんない、とでも言いたげに詰め寄る藤崎に首をかしげ、問いかける。というよりたたみかける。
「…っ!くっそ!!ずりーぞ!」
更に顔を真っ赤にし数少ないボキャブラリーで暴言を吐く。
ガッ
「ヒッ!」
「……。藤崎、なぁに、このおっ勃ててるものは」
グリッ
「ひっあッ」
「煙草、注意しただけなのにこんなんなっちゃったの?
ヘンタイ。」
それが彼らの合図。