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□始 S side +真・序
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「はぁ…」
火曜日の収録は溜息が出る
昨日のニュース番組のキャスターの緊張感から解放されたのもある(好きなことさせてもらってるんだから有り難いことだけどね)
そのニュースの収録が夜な分、俺だけ一人、対決Storm≠フ収録の局入りが遅いんだ。
遅いんだ…
それだと…遅いんだ…
既に…
遅すぎるんだ…
あの娘が…
いつの間にか“storm”の楽屋が近づいていた。そして楽屋のドア前には…
今日は智くんが見張り番か。
O「あぁ、翔くん待ってたよ〜ぉ」
S「ごめん。で…」
O「そうだよー。かれこれ開始して一時間かな?若いよねっ俺らもw
さっ、見張り交代ね」
S「…あぁ。」
いそいそと智くんは楽屋の中へ消えた。とりあえず俺も荷物を置くのに中へ入る。
ドアを開け仕切りを横切り、ドアから死角の楽屋の隅に視線をやる。
「…ン」
「…んはぁッ…ぅ」
メンバーの吐息に混じってくる一人の女性の声にならない声。
A「あっ、翔ちゃん、おはよーっ」
M「おはようー」
S「…おはよう」