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□始 N side
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スタッフ「オラーっらんスタジオ設営手伝えーっ」
らん「はっ、はいーーっあっ、それでは皆様一旦失礼しますっ。何かありましたら申しつけ下さいm(_ _)m」
そうして彼女は慌てて楽屋を後にした。
俺たちの世話を命令してるとはいえ、あくまでも番組の一スタッフ。
二足のわらじを履かせてしまった事、俺だって良心が痛む。最近の悩みはそれだ…。
S「なぁ…みんな。いつまでこの状況でいるんだ?」
ふいに翔さんが口を開いた
「この状況って?」
分かっててわざと聞き返してみる
S「“って?”かよ…。彼女だよ。いつまでこうやって俺たちの世話係させるんだ?」
A「えー?翔ちゃん嫌なのー?」
O「むっさい男だらけの楽屋よか全然華やかでいいじゃない」
M「可愛いし楽しいじゃない」
S「俺は…嫌だ。」
神妙な面もちで、ポツリと呟いた翔さん。
へぇ…
面白い。ちょいとイジメてやろっかな(笑)
「なーに?翔ちゃんっ。彼女の事嫌い?ウザイ?番組スタッフから外れて欲しかったクチ?」
言った瞬間、俺を軽く睨みつけ、荒っぽく席を立った
S「…んなんじゃねーよ!!」
…ビビった
翔さんでもこんなに感情を露わにしたのは久方ぶりに見た
そうしてしばしの沈黙…
S「…悪い…。や、でもさ、俺、落ち着かないんだよね…。」
結局そこからは相葉さんが場の空気を入れ替えてくれて、何事なくリハに向かったんだ。
“落ち着かない”か…
それって翔さん、少なからず彼女の事
“意識”
してる証拠だよね