book
□瞬
2ページ/10ページ
頭を抱えて半ば呆れ顔で翔さんがニノに問う
そうよオモチャって何ですかーっ
N「おっと…、少し語弊があったね。ゴメンゴメン。ま、平たく言えば俺たちの身の回りの“雑用係”を、任命したいんだ。」
「は、はぁ…」
S「は?そんなんマネージャーがいるんだし、わざわざこの子に頼まなくったって…何でまた…」
う…翔さん、必死に抵抗するなぁ…そうだよね、関係者以外がそばでウロウロすると落ち着かないよね…でも、ちょっとプライベートの5人の姿…見たくない訳無いじゃなぁーい
ハッダメよダメダメ…翔さんの迷惑にだけはなりたくないよ…
一人百面相してる私を見てたリーダーが口を開いた
O「まーまー、翔くん。いいじゃない。味気ない楽屋に華が咲くってコトでさ。あったかいお茶とか出て来ちゃうかもよ(笑)」
A「おいおい、お茶くみOLかっ(笑)いいねーマネージャー忙しいし、いいんじゃない」
M「女性ならではの気配りに期待するよ(笑)」
N「はい多数決で決定ーつーことでよろしくねーらんちゃん」
「あの、えっと…でも」
N「君の上司の承諾は得ちゃったしー。…それに前回、けっこうあのあとスケジュール押してね…大変だったんだ…実は…」
う…そんなアンニュイな顔してそれを言われると頭が上がらない…
上司が条件のんで、スタッフを外れなくて済むなら…
不機嫌そうな翔さんには申し訳ないけど…
そりゃそばに居たいもんっ
「宜しくお願いしますっ」
と頭を下げた。
これが
この先どうなるかなんて…
“オモチャ”の本当の意味を知るよしはこの時無かった。