book
□接
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「…失礼します…」
誰もいない。先生は席を外してるようだ。
「…翔さん…」
奥のベッドで寝ている翔さんの元へ。
スースーと安らかな寝息をたてている。
…顔色悪いな、最近痩せてきてたし、人気あるって大変なんだな…
にしても寝顔もやっぱりキレイ…
ハッやだ、病人を前にしてそんな煩悩出してこの人でなし
慌てふためいた為ガタンッと、その場にあった椅子にぶつかり、その物音で翔さんが目を覚ましてしまった。
S「ん…?あれ……らんちゃん。」
「あっ、翔…櫻井さん…すみません起こしてしまいまして。」
S「いや大丈夫…そっか、俺、気持ち悪くなって…」
「はい…。大丈夫ですか?」
S「うん、大分良いよ。みんなは?」
「マネージャーさんが送るとのことです。翔、じゃない…、櫻井さんには下にタクシー着けてますので」
S「フフっ」
「・・・え?」
S「もう、いいよ。“翔さん”でいいんだよ?俺しかいない時は構わないよ。」
ふんわりと笑う翔さん。自分が具合悪いって時でも人を気遣う、なんて優しいの??