book

□接
2ページ/10ページ

「…失礼します…」


誰もいない。先生は席を外してるようだ。


「…翔さん…」


奥のベッドで寝ている翔さんの元へ。

スースーと安らかな寝息をたてている。


…顔色悪いな、最近痩せてきてたし、人気あるって大変なんだな…


にしても寝顔もやっぱりキレイ…


ハッやだ、病人を前にしてそんな煩悩出してこの人でなし


慌てふためいた為ガタンッと、その場にあった椅子にぶつかり、その物音で翔さんが目を覚ましてしまった。



S「ん…?あれ……らんちゃん。」


「あっ、翔…櫻井さん…すみません起こしてしまいまして。」

S「いや大丈夫…そっか、俺、気持ち悪くなって…」

「はい…。大丈夫ですか?」

S「うん、大分良いよ。みんなは?」

「マネージャーさんが送るとのことです。翔、じゃない…、櫻井さんには下にタクシー着けてますので」

S「フフっ」


「・・・え?」

S「もう、いいよ。“翔さん”でいいんだよ?俺しかいない時は構わないよ。」

ふんわりと笑う翔さん。自分が具合悪いって時でも人を気遣う、なんて優しいの??
次へ
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ