book
□震
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収録も再開され、順調に進行してゆく。
ただ一つ違うのは
ニノがずっと私を見ていること。
ケガをさせた仕返しなのか、はたまたいつものいやがらせなのか何なのか…
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「何か今日は倍疲れたなぁ…」
仕事を終わらせ社屋から出る。
N「お疲れ。」
「な、な…何で二宮さんが…」
N「何でって、待ってた。」
「待ってた…えっと…何故…」
N「え?怪我の代償。」
「あ、やっぱりですか…えと、どうすれば…」
N「ん、じゃあ付き合って。」
スタスタ歩き出したニノに付いていく。
どこに行くのか何をするのか全く検討が付かず、只、怖かった。
どれ位歩いたか、一軒のお店に入る。
そこはニノが常連客らしく、いつも通りな風に奥に通されていく。
「ここは…」
N「ここね、お気に入りの店なんだ。まぁ、そんな怖がらなくても何もしないよ。メシ付き合って?」
「そ、そうですかー…」
N「酒はどう?イケる口?」
「まぁ…人並みには」
N「おK。じゃあジャンジャンいっちゃってー」
優しく話してくれるニノ。
翔との関係が知られて、何かされるって勘ぐりすぎたかな…
ニノのことだって好きだもん、信用しなくちゃ!
それが大きな間違いだった。