空言

今 この瞬間 溢れ出す 魂
◆隣 

電車でくっ付けた足を離したくなかった。

些細な今を大切にしたくて
少しでも多く君の存在を
確かに刻んでいたくて

眠る君の腕を分からないからと
ひっそり握りしめ抱いて寝た。

今だけは、誰も咎めないから
許された時間だから
君を確かに傍に感じて
その温もりまで自分のものにしたくて

眠る君にキスをした。

額や頬なら、
起こさずに好きなだけ出来るから。

自分の気持ちが、
重さや煩わしさに
気付かれやしないから。

好きだと
聞こえないように囁いて
眠る君の愛しさに
更に重ねてキスをした。

触りたくて
必要以上は無理で

目の前にいることで
際限りなく溢れる気持ちに
どれだけ一緒に居たいのか気が付く。

永遠のものにしたい。

その温もりを隣に欲しい。

だから、
自分が出来ることを
精一杯しよう。

君が我慢出来ないくらい、
魅力的になろう。

眠る君にまた、キスが出来るように。

2013/01/07(Mon) 00:30

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