楓並木

□抹茶パフェ
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「あっ!俺も早く食わないと抹茶アイス溶けちまう!なに、この黒蜜をかけたらいいんだな。よし...」
そういって花道は別添えの黒蜜の袋を開けようとしたのだが、失敗して蜜が指についてしまった。
「あ〜もう…。流川ティッシュ取って。」
と花道は蜜のついた手で指し示す。
流川はその方角を振り返ったが、手を伸ばしても届く所ではない。
「めんどくせー。舐めてやる。」
何を、と花道が手を引っ込めるより早く、流川は手首を捕らえ指に舌を這わせる。

「おい、何舐めてんだよ、やめろって気持ちわりぃな!」
「…甘い。」
「いーだろもう!パフェ食うんだから手ェ離せ!」
見ると花道の顔は心持ち赤くなっている。
それで流川はいいことを思いついた(明らかに悪企みだが。)
いきなり花道が持っていた黒蜜の袋を奪うと、そのまま花道の首筋にかけた。

「あーーーッ!!?何すんだキツネ!マジ殺すぞ!」
と驚愕する花道の肩に腕を回して引き寄せると、さっきの指同様に舌で丹念に蜜を舐めとっていく。
花道は流川の瞳の色が、まるで今自分を絡めとっている黒蜜のようだと思い、一瞬溶けそうになった。

「あっ、やめろ!こら、どこに蜜つけてんだ!やめろって...や..」




結局この日、花道は抹茶パフェを食べることが出来なかったばかりか、流川に食べられる羽目に陥ってしまった。

だがこれ以降も花道は度々指に零し、また度々流川に舐められるのだった。



§謝謝§
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