楓並木
□抹茶パフェ
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今日は5月にしてはひどく暑い日だった。
最高気温は20度を軽く越え、天が春は終わったのだと告げているようであった。
そして、夏でも暖房完備のこのアパート。
その中でぐったりする男が2人。
「どあほう…暑い。」「俺だってあちーよ!てかお前、暑いんなら腕離せ!しがみつくな!」
「それは嫌だ。」
そう、この気温の中でも流川は花道に纏わり付いているのだ。
「だーッ!うぜぇ!このままアパートにいても暑いだけだし、なんか冷たいモンでも買いにコンビニ行くぞ!」
そこで2人はフラフラとコンビニへ行き、流川はバニラアイス、花道は抹茶パフェを買って来たのだった。
「最近のコンビニスイーツ?って言うのか?あれは凄いな!こんな本格的なパフェあるなんて!」
と花道は上機嫌である。
流川は自分のアイスを食べながら、喜ぶ花道を眺めていた。
「ほんと甘いの好きだな。女みてー。」
「むっ、悪いかよ!」
「いやカワイイ。」
「嬉しくねぇよ!」
「じゃあ、すんげぇ可愛い。」
「そういうことじゃねぇだろ!?」
…とりあえず、傍で見ている者がいたとしたら不快指数が急上昇するのは間違いない。