楓並木

□Call Me
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「どあほー、こっち向いて。」
「…」
「どあほー。聞こえてないのか?」
「…」
「なんで無視する、どあほー。」
「…」
「ちゅーしたい。」
「…」
「…何か怒ってんのか?どあほー?こっち向けよ。」

「……お前さぁ、そのっ、恋、、人なんだったら、なんか他に呼び方とかあるんじゃねぇの?」

「どあほー以外で呼んだことねぇし。」

「お前、そもそもなぁ、この天才に向かって《どあほー》なんて言うのが無礼なんだよ!」
「だってお前どあほーだし。」
「そんなことねぇよ!」
「どあほーにどあほー以外って違和感ある。」
「〜っ。さてはお前、俺様の名前忘れたな!?キツネの記憶力じゃ無理もねぇ!」
「……」
「さては図星か?そんなキツネとはキスなんかしてやんねー!」

「どあほーこっち向けよ。」
「どあほー。」
「…」










「ハナミチ。」
「!」
「ハナミチ。」
「…お前、顔赤いぞ。」
「…どあほーの方が赤い。」
「俺のこれは暑いからだっ!」

「ハナミチ。じゃあ俺の名前も呼んで。」
「お前はキツネで十分だろ。」
「俺だけ呼ばせといて。《恋人》なら、他の呼び方あるんだよな?」
「…」
「ハナミチ、ほら早く。」





「かえで。」



「やっぱどあほーの方が顔赤い。」
「うるせー!これは暑さのせいだって言ってんだろ!」

「はいはい。とりあえず、ちゅーしよ。ハナミチ。」
「かえで、」



§謝謝§
 

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