薔×薇

□アニマルナイト
2ページ/6ページ


「お待たせ。」
俺の首に飛び付いてきた仔猫ちゃんは、微かな声でキスを求めた。
「サンジ…。」
その声に応えるようにキスをし、体を撫でてやる。
いつも初めて触れられるかのように反応するコイツが、可愛くて仕方ない。

「今日は良いオモチャがあるからな。」
「オモチャ?猫じゃらしじゃねえの?」
「もっと良いもんだぜ…。」
軽く口付けると、不思議そうな顔で俺を見てきた。

おおお…その顔…とてもそそります。

「あんまりしんどくないようにしてやるからな。」
首に絡んだゾロの両腕をほどき、椅子の背もたれの後ろに持っていった。
「何、すんだよ…。」
「今日は動かなくてもヨクしてやる。」

カシャン、カシャン

「!?」
俺はポケットから手錠を取り出してゾロの手にかけた。
「何だよこれ!?これじゃ動けねえよ…。」
「今日は動かなくていいの。」
その時、ゾロが少し寂しそうな顔をした。

ぁ、早速鼻血が…。

「…鼻血出てんぞ。」
「出ない方がおかしい。」

滴った赤い雫が、ゾロの腹に落ちた。
ソレを、態と傷に沿って指でなぞる。
「ん…っ。」
熱を帯びる声。

「この傷見てるとクソ腹立つけど………クソ欲情する。」
「……クソ変態コック。」
手を止め、片膝を椅子に乗せ、ゾロを覆う形で見下ろした。
「その変態を大好きなのはお前だろ。」
「うるせぇ…っ。」
絡める舌は既に熱い。
「ふ……んっ。」

長い長いキスをしながら、重心を前に倒していく。
上を向いた顎から首筋までを撫でると、手錠の擦れる音が耳に届いた。
「ぁ…はぁ、ぁ…んっ。」

口の端から唾液流しやがって…ああもうクソ色っぽいな。

舌先を首から胸に這わせ、赤く色付く乳首を口に含んだ。
「あっ…。」
甘噛みしてから思い切り吸ってやると、ゾロの体が跳ねた。
「ぃあっ…ゃ。」
転がしながら、手は下へ。
可愛がりながら脱がせる俺って…
我ながら器用である。

「すげ…ガチガチ。」
「…言うなよ…っ。」
まだ触れていないその熱は、苦しそうに膨らんでいた。
「もっとよく見せろよ…。」

俺はテーブルの上の紙袋に手を入れた。



次へ
前へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ