薔×薇

□dessert time
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「んっ…ぁ…。」

隅々まで、正に「味わう」ように吸い付くサンジ。
角度を変える度に互いの息が漏れ、声が溢れる。
デザートは更に甘くなっていく。
不意に、サンジがゾロの顎に添えていた手を、首筋からへそのあたりまで滑らせた。
ゾロの肩が震え、微かに背中が浮いた。
サンジは唇を離し、首筋を舐め上げる。
同時に、右手をシャツの中に潜らせると、ゾロがサンジの肩を力無く掴んだ。

「も…やめっ…。」
「エロい声出してんじゃねぇよ…。」

そんなことを言われたら、余計に欲情してしまうのがこのコックなわけで。
今度はピアスごと左耳を甘噛みし、潜らせた手を上へと進める。
ゾロは溢れそうになる声を抑えて、ギュッと目を瞑っていた。
今のその姿が、サンジには可愛く見えてしょうがないのだ。
サンジがゾロのシャツをまくろうとした時だった。

「サンジー!!飯ーっ!!」

ドキッ…

動きが止まる二人。
しかし、一瞬で冷静さを取り戻したサンジは、「やれやれ」とゾロから離れて立ち上がる。
まだ熱の冷めないゾロを見下ろすと、トロンとした目と半開きの口が妙に色っぽい。

「てめぇ、早くその口閉じねぇとまた吸い付くぞ。」

サンジの言葉で我にかえったゾロは、急いで唾液を拭う。

「このくそコック!…っておい!」

一言言ってやろうと思ったが、サンジは既に船長の声の方へ歩いていた。
彼はタバコに火を付けて振り返った。

「とりあえずごちそうさまだ、くそ野郎。」

ゾロは残ったアップルパイの前で、サンジの言葉に悩まされることに。

「(とりあえず…とりあえずって…!あのくそコック……!!)」

「いつか…たたっ斬る!!」



終。



おお…
読み返すと実に恥ずかしい。爆
お粗末様でした…。

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