ドルフィン学園

□壊れた轡
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出逢ったのは、8歳の時。
スイミングスクールで。
家は少し離れてたけど、同い年の男子ってゾロしかいなくて、俺等はすぐに仲良くなった。
昔から、いつも俺はアイツを抜けなかった。
いつも僅差。

でも、アイツがいたから、水泳が楽しかった。
今まで続けてこれたんだと思う。

良きライバルであり、良き友達だった。


そんなアイツが同じ高校に入ると知った時は嬉しかった。
今まで学校は違ったし、スイミングスクールも中学までだったからだ。

「ゾロ!!お前も推薦受かったんだろ?」
「サンジ!!もしかしてお前もか?」
「当たり前だろ!やったな!一緒に通えるぜ!」
「水泳部入ってもお前には負けねえからな!!」
「てめっ…!ぜってえ抜いてやる…!」


今のこの状況は、かなり突発的なもので。
ゾロが告白してきた女の子をフッて、便乗したのか何なのか…もう俺にもわかんねえ。

ゾロの腰に回した手は、緊張で震える。
それを紛らわすために、包むように背中を抱いた。

少し、強かったかもしれない。

「サン、ジ…。」


鼓動が、煩い。



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