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□好きなんだけど
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「ドロロってさ・・・我輩のこと好きなの?」







この質問をした場合。

恋愛感情であるとか、友情であるとか、どちらにせよ

多少の動揺や照れを見せるものなんだと思っていた。

というか、それが可愛いと思っている。



「ななな、何言ってるの、ケロロ君っ?」

とか。

「そ、そんなの・・・・・・・・・決まってるよ・・・」

とか。

そりゃあね・・・。

「嫌いでござる」

よりはいいかもしんないけど、さ。

それにしたって・・・・・・。





「? 好きでござるよ?」

あっさりしすぎだっつーの。





ドロロは昔からそういうところがある。

ずっと我輩達についてきたから、

『ゼロロはケロロとギロロのことがホントに好きだよな』

なんて言われてきたわけだけど・・・・・・実際は違う。

我輩とギロロを後ろから追いかけてきたゼロロ、

もといドロロは、確かに我輩達に好意を抱いてましたよ?

でもさ、違うんだよね。

ドロロは何か、人との関係とかを重んじるじゃん?

それはいいけど、誰にでも平等なワケよ。

ドロロは誰にでも同じように、優しく接する。

・・・・・・だから、我輩が特別視されてるってわけでもないんだよね。

むしろ意識してんのは、こっちの方だっつーの。

鈍すぎてホント困る。

我輩は、ドロロを振り回してるんじゃないであります。

我輩は、ドロロに振り回されてるんであります。



罵倒すれば泣き出して。

頼ってやれば笑顔になって。

悪事を働けばお説教。

別にこれはドロロが我輩に対してのみ行う反応ではないであります。



本当に特別なのは。



泣き出したら罪悪感が生まれ。

笑顔になられると少し照れくさくなって。

お説教されれば謝るしかない。

我輩、ドロロじゃなきゃこんなカンジにならないでありますよ。



ドロロの行動1つ1つが、我輩の行動パターンを作り出す。

我輩にとってのドロロは特別でありますよ。



でも、ドロロにとっての我輩はそんなでもない気がするであります。

マジで誰にでも優しいんだよ、あの青いの。

もーいや。

少しは分かってほしいであります。

こっちがこんなに思ってることなんて、あっちは微塵も気付いてくんないんだから。





















「てなカンジで隊長は悩んでるらしいんだが」

「腹が立つ・・・・・・」

「ドロロ先輩、あんなに軍曹さんにだけ態度違うのに・・・鈍いですよね」

「お互い鈍いんだろ、メンドクセ」

「同じ幼馴染なのにこうも違うんだぞ!」

「可哀想ですねぇ、ギロロ先輩」

「ったく。あの馬鹿隊長くらいだろーよ」

「ああ、まったくだ・・・・・・」

「そうですよね」

「あんな羨ましいポジション、どうやったらつけるのか教えてほしいぜ」

「・・・・・・・・・一生気が付かなければいい」











「ドロロ先輩って、何かあるとすぐ軍曹さんの名前呼ぶんですよねー」










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