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□疲れた…
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「・・・・・・零次元斬!」



なんだろう、この疲労感。



暗殺部隊というものは普通の軍事訓練に比べれば厳しく過酷なものであるとは聞くけれど、



僕にはこの場所が合っていると思うし、銃の扱いとかの方がより一層大変だと思う。



別についていけないこともないし、つまらないこともない。



まあ、部隊の連帯感のなさには、焦燥的なものも感じないワケではないんだけど。



それにしたって、僕は体力もあって、このX1で心も鍛えてきた。



こんな訓練で"疲れた"なんて思うはずがない。



・・・・・・・・・何かがおかしいんだ。







あ、そういえば『銃』って言って思い出したけど・・・・・・。










「ふっ・・・。ミッションコンプリート、だな」



しかし、最近何か違和感を感じる。



得意の射撃訓練も熟しているし、基礎的なトレーニングだって誰かに劣っているつもりはない。



体調管理だって、決して疎かにはしていないというのに。



確かに、基礎の体力・知識のみならず、統率力のある兄にはプレッシャーに近いものを感じるが。



それにしたって、最近は気にすることもなく自分なりの功績を出すことに努めていた。



何かが引っ掛かるのだが、それが分からない。



・・・・・・・・・不明瞭だ。







・・・そういえばアイツは『体調管理』を出来ているのだろうか。










そっか、しばらく会ってないんだ・・・・・・。



それでかな。



いっつも近くに居たのに、急に長い間離れて。



どうなんだろ。



元気かな。



やっぱり誰よりも前を走ってるのかな。



・・・・・・・・・・・・うん、多分そうだよね。



次会う時も変わってないといいなぁ。










なるほど・・・随分久しく顔を見ていないのか・・・・・・。



それでなのか?



いつも傍に居たのに、大人になって長期間離ればなれになって。



どうなんだろうな。



元気だろうか。



また風邪をひいていないか心配だ。



・・・・・・・・・・・・・多分大丈夫だ、と自分に言い聞かせよう。



次会う時は、もう少し丈夫になっていてくれれば嬉しいかもしれない。




















「ギロロくん、どうなってるのかな」

「ゼロロは一体どうなったのだろう」















ずっと会っていないことに少し疲れたから、誰にも聞こえないようにポツリと呟いてみた。







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