羽生結弦

□天才少年・平凡少女
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私と羽生くんは同じ時期にスケートを始めたということもあり、
小さい頃はライバル意識を強く持っていた。


けれどシニアデビューしてから羽生くんは、私なんかと比べ物にならないほどの記録を次々と叩き出した。
もう私なんて手も足も出ない。


けれど努力を決して怠ったりはしないため私はそこそこの立場ではあり、五輪に出たりはしないが世界選手権や国別には出ていた。


「萩花〜!佳菜と一緒にご飯食べよ〜!」
村上佳菜子は誰に対しても優しくて面白くて一緒にいて落ち着く。
「うん!やった〜」
お弁当をもって佳菜のところへ行こうとした時グイッと腕を引っ張られた

いったい誰!?と思って振り返ろうとした瞬間、佳菜はムッとした表情で立ち上がった
「ちょっとゆづ!!今から佳菜と萩花はご飯食べるの!」
あぁ…こんな強引な人は羽生くんしかいないか。


「昼もいいけどさ、なんなの?萩花の今日の練習。やる気ある?」
テレビで見せるような天使の笑顔ではなく試合直前の鬼気迫る表情の羽生くん。
でもこんなの珍しくもなんともない。
羽生くんはとにかく私に厳しい
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