REVIVAL
□21
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怒号
爆発音
乾いた拳銃の発砲音
21, 最初の制裁
殺気立った空気の中、目の前に跪くのは敵ファミリーのボス。
俺はグローブをはめた手を握りしめる。
ボンゴレに歯向かった者には報復せよ。
それがマフィアの均衡を保つ。
何度その言葉に対して疑問を持ったことだろう。
その度に頭を悩ませた。
「ボンゴレ。やはり来られたか」
「当然でしょう」
「報復せよ。そういうことだな」
「俺は別に貴方を殺したくて此処に立っている訳じゃないんですよ」
「相変わらずだな。そういう所…私は好きではなかったよ。この世界には甘すぎる」
確かにその通りだろう。
俺は甘い。そんなことは自覚済み。
「ええ、甘いことは十分承知です。ボンゴレの存在意義に悩んだ時期もありましたが…今は清々しいくらいに分かりますよ」
俺は覚悟を決めている。
何も恐れることなどない。
俺がこのボンゴレをぶっ壊す。
やっと分かったんだ。
「さて、話が過ぎました。これから貴方に報復と言う名の制裁を下す」
「覚悟はできている。歯向かう気もない」
俺は敵のボスに近づき、男の手を取って、全てのリングを没収した。
「その覚悟俺に見せてくれませんか?」
「ど…う、いう…」
「…」
男は俺の言いたいことを理解したのか頭足れた。
「行こう。きっと茅野も…ここに」
後ろにいた守護者達がそれぞれ動き出した。
「ツナ、それでいいんだな?」
リボーンの言葉に俺は静かに頷いた。
「文句あるのか?」
リボーンはふっと笑って背を向けた。
どうやら認めてくれるらしい。
俺が初めて決めた。
新たな一歩。
ボンゴレの。
「おい!ツナ!」
突然山本の声がしてそちらの方を向く。
「!」
「久しぶりね。皆さんお揃いで」
「茅野」
全てのことはこの瞬間を
この時を
待ち続けて来た
最初の報復
最初の制裁
そして…最後の…
to be continued