**銀×土

HAPPY HAPPY BIRTHDAY!!
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「夜中は起こしちまって悪かったな……つか。プレゼントは俺、つーことであのままカウントダウンプレイに及んでいいという事なのだろうかコレは……と、しばし悩んだが。時間が時間だったから我慢した」

苦笑しながら腕の中の土方を見つめると、なんと背中に腕を回してぎゅ、と抱き着かれて思わず双眸を見開いた。

「いや、寝たり起きたりを繰り返してたからな……休めたし大丈夫だ。……お前何を悩んでんだ、普通に寝とけよ。寝惚けた俺に蹴られても知らねぇぞ?」

そして、に、と並びのいい白い歯を見せ、まるで少年のように悪戯っぽく笑い返されてまた瞠目する。

「そら悩むつか、考えるわ。え?つか、え?誕生日プレゼントは俺!?俺で正解!?」
「ばーか」

涼やかな休日の朝。1つ布団に並んで横たわりながら、腕をいっぱいに回して抱き締めた土方の首筋に顔を埋め、くす、と吐息を落とす。
やはり記念日は機嫌が良いのだろうか。

「ま、寝れたんなら良かったわ……お前、隊務で忙しいもんな。たまの休みくれぇゆっくり寝かしてやりてぇ。……けど、夜中は俺がちょっと頬にキスしただけで目ぇ開けて、うるうる見つめてきたからマジどうしようかと」

丁度日付けが変わる午前零時零分、おめでとう……と囁きながら落とした口付けに、土方が返してきた可愛らしい反応を思い出しては自然頬が緩む。

「アホかァァァア!それだと俺が誘ってるみてぇじゃねーかっ!!」

頭をベシッと叩かれたがまるで痛くない。可愛いだけだ。そして俺に抱き締められて安心したように小さく息をつく仕草や、俺の吐息が首にかかるのを感じて「んッ……つかお前……擽ってぇよ……」と言いながら頬を赤く染めて身を捩る様が愛おしくて仕方ない。

「だから、誘われたのかと思ったんじゃねーか。誕生日だしな。悩んだ 。あん?何が擽ってぇの?」

白い首元に顔を埋め、唇を触れさせたまま喋り。そのやけに艶かしい首筋のラインに唆られては、浮き出た筋にかぷりと歯を立てた。

「誘ってねェ!あれは素だアホ!……だからッ!く、び……やめろっ……んッ!」

首筋に唇と吐息を落とす度に腕の中の土方の躰が小刻みに震える。両手で俺の胸元を押し返そうとするが、歯を立てた瞬間、びくりと震えて甘い吐息が漏れたのが分かった。

「素で誘う男、土方十四郎……。……は?首?ただぎゅーしてるだけですけど何か?」

悪戯に飄々と言い放っては更に強く腕に力を込めて抱き竦め、首に密着してもはや口付けしているような状態の唇でちゅッと首筋にキスをし、差し出した舌で下から上へ舐め上げた。

「だ、か、ら!誘ってねェよっ!どこが……ッ!や、ぁっ……ぎんっ、と……きぃ!!腰にくるぅッ!!」

堪らず、と言ったように後頭部を引き寄せられ。触れる舌にゾクリと背を駆ける快感は腰にまで伝播したのか霰もない嬌声を放ち、目が潤むのをぎゅと瞼を閉じて堪えている。

「ちょ……ッ……!!お前その反応反則だろ!!可愛い過ぎ、る……ッ」

こっちも堪らなくなり、大きく広げた舌で容赦なく、首筋を上に下にねぶり回した。

「そんなに首、感じちまうの?十四郎。……可愛い……」

浮かされたように甘く低く囁いて、首筋に強く吸い付いては紅い鬱血の痕を次々に残し、抱き竦めていた腕で全身をまさぐる。もう夢中だった。

「はぁっ、んん……ッ!まてっ!もう……っ!……ふぁっ、感じ、て……ねぇっ!ひ、ぁあッ!やっ、触る……なぁっ!」
「そうか……?こんなんなっちまって……小刻みにぶるぶる震えて必死に縋り付くように抱きついてきて、すごく可愛いのに……腰から下、力抜けてんだろ。本当可愛い……」
「ばかっ!可愛く、ねぇよッ……!!」

唾液を絡ませた舌で首筋から顎を舐め、耳まで伝わせて耳朶を食み、耳殻に沿って舌を這わせる。土方は呼吸を荒くして潤んだ目で俺を睨んでくる……堪らなかった。快感の波が強くなって来たのだろう、目尻から涙が溢れ、それがつと頬を伝う様にも。そして舌が触れるところを無意識に追い、その度にびくびくと躰を跳ねさせる様にも。
俺は、は、と熱い息を吐いて土方の着流しの合わせを剥いだ。

「……やっぱ感じてる……ここ、こんなツンて尖って」
「んぁあっ!やめ、ろっ……やぁ、あっ!!」

胸の突起を指の腹でくに、と潰され、強過ぎた快感に嫌嫌と首を振りながら止めさせようと俺の袖を掴んでくる。

「おま……どんだけ感じやすいんだ……」

尖らせた舌で耳孔を抉りながら低音を吹き込み、耳を丸ごとはむりと喰んでから、溢れる涙を口付けで吸う。

「十四郎、本当にここ好きだよな。……ん、いっぱい弄ってやる。誕生日だしな?」

ハァハァと上下に喘ぐ胸の中央の突起を、両方、親指と中指で摘まみ、人差し指の爪先で先端をカリカリと引っ掻いてやる。すると「ッ……テメェのせい、だろうがっ!ひぅ……っあ!!」と声を荒らげながら、耳に直接響く声に身体を震わせ、ゆるゆると腕を伸ばして俺の両頬に触れ、唇に合わせるだけの口付けをしてきたから吃驚した。

「ん……、ふぁ……っ!いや、だっ……頼むから、もう……っ!!」

やけに愛おしげに感じた仕草はどういう意味だったのだろう。
兎にも角にも敏感でしかしセックスには未だに奥手な土方に、おかしくなる、と甘えたような声で懇願されてはもう堪らなかった。

「〜〜〜……ッ!!ったく……!!」

プレゼントは俺、で決まりな。




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