銀魂夢小説

□君はスペシャル
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「銀ちゃん!クリスマスケーキ買ってきたアル!」


玄関から大声を上げてバタバタと駆け上がってくる神楽に一応大人らしく注意をするも、珍しくテーブルにならんだご馳走を目にするとどうもそれも野暮な気がしてならない

新八が昨日の晩からせっせと仕込みをして……いや、もっというと数ヶ月前からこの日の為に家計をやりくりしてなんとか形になったクリスマスパーティー

箱から出されたケーキをどーんと真ん中に置いて、蝋燭を燈した


「なんかドキドキするヨ……これ誰が消すアルか?私でいいアルか!?」

「そうだね。点けてみたものの誰かの誕生日なわけでもないから……神楽ちゃん、消していいよ」

「さっさと消せよ、早く飯食わせろ」


二人に促されると満面の笑みを見せて吹き消した


「じゃあ乾杯しましょうか!神楽ちゃんはこれね……で、銀さんはいちご牛乳でいいですよね」


そのピンクの液体をグラスに注ごうと紙パックを傾けた瞬間


「や、いいわ。お茶にしてくれよ、ぱっつぁん」

「え?」


フリーズした新八の手にダラダラといちご牛乳がこぼれた

あ〜あ〜と、汚れたテーブルを拭こうと台所の方からタオルを持ってこようと立ち上がる
それを目で追う子供二人は、口が半開きだ


「どうしたネ銀ちゃん!?腹でも痛いアルか!?」

「ぁん?いたって健康だけども」

「だ、大丈夫ですよ!?昨日買っておいたやつですから、賞味期限だって切れてません!」

「は?んなもん気にしねーけど」


せっせとテーブルを片付ける銀時に注がれる視線は止まったままだ

何事も無かったようにソファーに座り直すとケーキを切り分ける


「ほら神楽ケーキ。何?いらないの?銀さん食っちゃうよ?新八もそんなに人の顔見て面白いですかー?眼鏡カチ割んぞ」


あんぐり口を開けて一人クリスマスケーキを頬張り始めた





まぁわかるよ
こいつらの反応は御最も

まさかのいちご牛乳拒否には驚いただろうよ

でもな……銀さんもいい大人だし……
色々あるんだよ……



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