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□good night
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「げほっ、ごほごほ」
身体の節々が痛むし
凄まじい頭痛に見舞われる。
今日雪男に会いに行こうと思ってたのに…
心の中で何度も悪態を吐いた
「会いたいなー」
静かな部屋に自分の声はよく響く
バタバタと寮の廊下を走る音が聞こえて
いきなり扉が開く
「っう、わあ!」
喉が痛くて大きな声はでないけど
いきなりのことに驚く。
「あぁ、△△ごめんいきなり」
息を切らした雪男がいて
鼓動は速くなる
「ゆ、雪男!どうしたの?」
「兄さんから△△が風邪引いたって聞いたんだ。
……僕に早く言ってくれればよかったのに」
「ごめんね、まさか来てくれるなんて…」
「来るさ。△△が風邪なんて珍しいからね」
「え、ひどっ」
「嘘だよ。で、熱は?大丈夫なの?」
「…うん」
手を額に乗せられただけで
顔中に熱が集まるのが分かる
「今日はもうやること無いから
傍にいていいかな?」
「え、いいの?」
「あぁ、△△がいいなら」
「居て欲しい!」
柔らかく笑って頭を撫でられた
薬は飲んだ?とか、寒くない?とか
いろんな心配してくれた。
風邪の時は一人じゃ寂しいけど
雪男が居てくれるだけで
空気が暖かくなる気がした。
「雪男?」
「どうしたの?」
「…ありがとう」
なにも言わずにただ頭を撫でてくれて
自然と睡魔が襲ってくる。
雪男がいるのに寝ちゃうのは
もったいないけど
目が覚めても君がいてくれる気がして
不安もなく眠りに落ちた。
( おはよう△△。
大丈夫? )
( もう大丈夫だよ ありがとう )
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リクエストをくれた斎さまにも
ありがとう。
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