過去拍手

□11/20〜11/27
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久しぶりに雪男と出掛ける

相変わらずわたしは服や髪型を気にして
待ち合わせより三分ほど遅れてしまう

そして雪男は相変わらず待ち合わせより五分前に来ていて
わたしを待っていてくれる

そんなことが嬉しくて心臓がきゅっとする



「雪男、ごめんね遅くなっちゃって」


「いいよ、大して待ってないから」


「そう?」


そう笑って自然と手を繋いでくれた



「手、冷たいね 大丈夫?」


「うん、そのうち暖まるよ!」


「そっか。…あ」


「なあに?」



「あ、いや…その服、似合ってると思って…」


「っあ、ありがとう!」


雪男も頬を赤くして、手を握る力が強くなった




「もうイルミネーションあるね」


「クリスマスのためにかな?」


「みんな気が早いなあ」


「そうだね。きっと楽しみなんだよ」


「そだね。 あ、ねえ雪男」


「なに?」


「12月28日、暇?」


「確か空いてるはずだけど…」


「じゃあ空けててね!」


「どうして28日?」


「だって雪男は誕生日当日は燐といると思って…
兄弟水入らず仲良くするべき日だから、ね?」


「…来てよ、寮まで」


「え?」


「嫌じゃなかったら…居てほしい」



「うーん、でもなあ…」



「嫌だった?」



「だってクリスマスは一緒にいるでしょう?
それで28日も一緒に居たら
一緒に居すぎじゃない?
雪男わたしに飽きちゃうって」




たまに会う良さ。みたいなね
会いすぎて飽きられたら辛すぎだなあ


なんてぶつぶつ言う彼女が微笑ましい





「僕は一緒に居たいけどね。」



「っえ、え、雪男」



「飽きないよ、絶対に」




「わ、わたしだって雪男に飽きないよ!」



「うん、飽きさせないよ」



大人っぽく笑う雪男は
もう実は大人の階段上りきりました みたいな顔をしていた


少なからずわたしは、
そう言う表情に胸が高鳴る女子です。






「わたしだって…飽きさせないように頑張る」



「うん、もう十分だよ」



頭を撫でる雪男


飽きないなあ、確かに


そう確信した11月のある日




(あ、じゃあ12月はいっぱい一緒に居られるね!)

(楽しみだね)

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