□お望みならば
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嘘ばっかり


ずっと友達だよ、なんて
「ずっと」とか「永遠」なんて限度がないもの
信じきれないから、嫌



ニュースも身近な事件も人間関係も
嘘ばっかりで飽き飽きしてくる





「……それで、奥村くんはわたしに何を伝えたかったの?」



「何をって……そうだな…
ただ信じてみれば永遠とかなんてものは
案外信用できるものだと思うよ」




「裏切られることなんて、想定外なの?
奥村くんは永遠を信じるの?」




「いや、あまり信憑性もないしね」




「ならなんでわたしを説得するの…
たまに思うけど奥村くんって謎だね」




「確かにね。女の子なら永遠とか信じてるのかと思ってた」




「…あまり一概に見ないことだね」



「ごめん」



へらっと笑って謝る姿に憎めないような
複雑な気持ちを感じながら帰りの支度を始めた



「ただ……」



「ん?」




「僕が名字さんに惹かれるのは
長い間、薄らぐことはないよ」




いきなりの告白ともとれる台詞に
ぽかんと、開いた口が塞がらない




「………え、え?」




「ずっと、が嫌いなら 限られてる長い間を使ってみたけど。どうかな」




「っ……まだ、分かんないよ
わたしが奥村くんに惹かれてるか、なんて…」




「じゃあ待つよ。返事をくれるまで」




「い、いつまで?」





「ん?…そうだな。 短い期間で。」





ちゃんと考えてみてね




言い残した最後の言葉に
どうしても戸惑いを隠せない


教室の椅子に座って 呆然とするわたし





ノックアウトよ、奥村くん





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いえーい←
「永遠に、お前を愛してる」とか
わたし苦手(´^∀^`)うえ

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