Dear my teacher

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それなのにある日…
智の中の何かを先生が崩壊させた…。



その日の先生は荒れていた…。

理由はわからない。



智があの部屋のカギを開けて中に入ると



机の上にあった手紙やプレゼントを全部床にたたきつけるように投げ捨てて

…泣いていた。



後ろ手でドアのカギを閉めるとその音で先生が振り返った。



「あぁ…来てたんだ。」



「うん…。どうしたの…?」



「なんでもないよ。」



そう言って先生は涙をぬぐった。

そしていつもの笑顔…。



智はそんな先生を無意識に抱きしめたいた。



大きな先生の体が少し震えていた…。



先生は



「ありがとう。」



っていって智にキスをした。



唇が離れて先生を見つめるとそのまなざしが少し揺らいだ…。

先生らしくない。



だから今度は智の方から少し背伸びをして
先生にキスをした…。



先生はそれを優しく受け入れてくれた…。



先生に何があったのかは分からないけど…
智はその時
先生を守りたいって本気で思っていた。



「…先生?」



先生に声をかけると…



「ごめん…。」



って言われた…。



すると先生は智を机の上に抱え上げた…。



机の上に積み上げられていた教材や教科書類が大きな音を立てて机の上から雪崩落ちる…。



一瞬何が起きたのかわからなかった…。

  
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