Dear my teacher
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学年末テストが終わって
やっぱり智は赤点ばっかりだった。
だけど、先生が頼み込んでくれたみたいで
3年生にはなれるみたい。
別にそんなこと頼んでないのに…
なんて思いながらも
そんな先生の優しさが嬉しかったりもした…。
3学期も残り少なくなって
まだ外の風は冷たいそんな春先の日
なぜかいつものあの部屋じゃ無くて
誰もいない教室に
先生は独りで立ってた…。
「コウ…?」
「ここは教室だぞ。河西。」
先生は窓の外を見て
智と目を合わせてくれない。
「…。」
「用がないなら帰りなさい。」
なんか今日の先生は少し変…
いや、
いつも変なんだけど、今日はなんか違う…。
「帰らない。」
「帰れって言ってるだろ。」
「前は行くなとか帰るなとか言ったくせに。」
すると先生は振り返って。
「間に受けてたのか?」
って笑った…。
は?どういう意味…??