青春の稲妻

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曲が終わると周りにいたダンサーたちが一気に盛り上がり

4人は照れくさそうに笑っていた。





夜も更けてきて徐々にダンサーたちも帰り始めると



「コウ?今日はどうすると?」



と、梅ちゃんが声をかける。



「ん〜。行っていい?」



「いいよ。」



そう言って梅ちゃんは優しく微笑んだ。



みんなでファミレスで食事をして各々家に帰って行った。



アタシは自転車を押しながら
隣を歩く梅ちゃんの家に向かった。



「やっぱ踊ってる梅ちゃんカッコいいよ。」



「ははっ!DJコウもなかなかだよ?」



「あれはただレコード掛けてるだけだから!」



そんな会話をしながら
梅ちゃんの家に上がり込む。



すると



「久しぶりすぎ…逢いたかった…。」



そう言って梅ちゃんはアタシに抱きついて
キスをした。

そのキスにこっちも応える。



梅ちゃんは
アタシの全部を知って
こうして一緒にいてくれる。

アタシに彼女がいることも知ってる。



優子の紹介で初めて逢った時
梅ちゃんがアタシに一目ぼれしたんだとか。

それから何度も逢うようになって意気投合して
色々悩みも打ち明けるようになって

こんどはアタシがだんだん梅ちゃんに惹かれるようになって

アタシの全部を知った上で
こんなちょっと不安定な関係でいてくれている。



正直、年上の梅ちゃんに甘えてる部分もある…。



  
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