Dear my teacher
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すぐ隣で感じる先生の呼吸は
弱弱しく部屋の中の空気をかき混ぜて
2人きりのこの部屋を温めていった…。
先生が身体を横に向けて
一瞬つらそうな顔をしてから…優しく微笑んだ。
向かい合って引き寄せられる唇…。
「んっ…はぁ…。」
唇が離れると先生は少し苦しそうに息を吐いた。
「大丈夫…?」
「あぁ。大丈夫だよ。」
そういうと先生は優しく智を抱き寄せた。
胸元に顔をうずめる…。
確かに先生の鼓動の音が聞こえるよ…。
…先生?
あの日”消えちゃえ”なんて言ったこと…
後悔してるんだ…。
ねぇ…お願い…智の前から消えないで…!
ずっとそこにいて…?
置いてかないで…?
もっといい子になるから…!
先生の為にもっといい子になるから…!