Dear my teacher

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智は

先生から大事なモノ貰った…。



普通のカップルみたいな思い出はないけど…。



プレゼントを贈ったり貰ったり

デートに出かけたり

ドライブしたり



そんな思い出はないけど



そんなモノよりも大事なモノを貰ったんだよ…?





今、智の横で先生の写真に

小さな小さな手のひらを合わせてる…。





先生と智の”半分ずつ”…。





「パパはね、

 凄く優しい人だったんだよ?」





その言葉に目をキラキラと輝かせてる…。





信じてないの…?

自分の胸に手を当てた考えてみなよ…?



それに…智の身体は先生しか知らないんだよ…?



…先生からもらった大切な命。



それを守りたくて…

だから学校辞めちゃったんだ…。



それなら許してくれるよね?





「コウくん。ご飯にしよっか?」



「うん!」





先生と同じ名前の男の子。



先生に似て優しい男の子になって欲しいから。



でもね…先生みたいに寂しい思いは絶対にさせない…。



コウくんにはママが…智が付いてるから…。

だから

先生も…コウも空から見守ってくれると嬉しいな…。



ね?良いでしょ?

これが智の最後のお願い。





Dear my teacher...

(親愛なる先生へ…)





___END
 
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