チユウと恋したら…
□チユウと恋したら…
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衝動的に家を飛び出していた…。
あのころの50ccスクーターを転がす…。
5年半も整備していないスクーターがよく
ここまで走ってくれる。
でもどこに行けばいいんだろうか…。
トモの家に前…。
きっとこんな所にいたって意味がないだろう…。
それでもここにいるしかなかった。
トモの連絡先は変わったのかどうかもわからない…。
昔の電話番号…記録されていた携帯も
海外で壊れてなくなった…。
逢いに行く約束を守れるかもわからなくなった
あの時の自分を思い出した…。
トモの家の前にスクーターを止めたまま
それにもたれるように
トモの姿が現れないかと待ち続けた…。
日が暮れて空が赤く染まる…。