My sweet puppy

□戸惑いと温度
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「さ〜て
君は小生のペットになったんだから…」

不敵に笑うと銀髪の男もとい葬儀屋は
ジュリをベッドに押し倒す

「っ!!!」

   コノヒトモ"ゴシュジンサマ"トオナジナノ?
    エガオモ ヌクモリモ ウソナノ…?

ジュリの脳裏には
"ゴシュジンサマ"の姿

「ジュリ…」  (ジュリ…)

葬儀屋の声が
ジュリに伸ばされた手が
"ゴシュジンサマ"と重なる

「嫌だぁーっ!!!」


葬儀屋はジュリの悲鳴に手を止めた

頭を抱え込みガクガクと震える少女は
譫言のように「イヤダ…イヤダ」と繰り返す

(あぁ…そんなに怯えて…)

「ジュリ…」

優しく名を呼べば
潤んだ瞳を向ける少女

再び手を伸ばすとビクッと身を竦める
そんな姿に苦笑すると
大丈夫だよ、と長い指で涙を拭い

カチャ

「…ぁ……、」

少女の首輪をソッと外した








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