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□消えた恋
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戸魂界。
ある隊舎では一組の男女が居た。

「お早うございます、海燕先輩」

「おー、おはよう宮能!」


女性の名は宮能まつ梨〈クドウマツリ〉男の方は志波海燕〈シバカイエン〉と言う。

まつ梨は新人死神で、海燕とは先輩後輩だった。

「久し振りに静かですね、最近はアルトゥロのせいで忙しかったですから」

「だな、久し振りにゆっくりできるぜ。」

「ですね」

「そういや藤丸は?居ないのか?」

そう海燕が聞くとまつ梨は

「藤丸は仲の良い隊員と遊びに行きましたよ。」

だから今日はあたし独りなんです。とまつ梨は言う。

「へーぇ、あいつそんな奴居たんだな。意外だぜ」

ふと海燕は言った

「………………今日の夜、流魂街の河原に来てくれ。」

「!……はい、海燕先輩」







流魂街の河原
そこに海燕の姿が会った。
するとそこに淡い藍色の着物を着た女性が現れた。

「おう、来たか」

「呼び出して何の用ですか海燕様。」

「相変わらず堅苦しいなぁ、お前。」

「ですけどこれがあたしなんですよ。海燕様」

そう言った女性は宮能まつ梨であった。

「ま、良いけどよ……なぁまつ梨。」

「何ですか?」
「何ですか?」

「……アルトゥロとの戦いがいつ来るか分からない。だから約束しようと思ったんだ。」

「約束?」

「あぁ、……まつ梨」

海燕はまつ梨に近づき真剣な表情で言った。

「お前を傷付かせない。絶対に守ってやる。絶対だ」

「海燕様……それならあたしも……」

「まつ梨…?」

「あたしも守ります。絶対に海燕様を守って見せます。」

「まつ梨……あぁ、約束だ。」

「はい」

「まつ梨。愛してる」

「はい…あたしも愛しています海燕様。」

まつ梨と海燕はお互いを守る事を約束した。
そして








アルトゥロとの戦いが始まった。

戦いは意外にも死神達が優勢だった。
しかし、





「クズが!!その鏡ごと殺してやろう!!」

「「伊花様!!」」

まつ梨と藤丸は伊花を守るためアルトゥロに攻撃を仕掛けた。
その時、熾水鏡〈しすいきょう〉から妖しい光が溢れだし、そして

「何っ?!」

「くっ!?」

「ッ!!」

まつ梨と藤丸、アルトゥロを呑み込んでいった。

「!まつ梨!!」

「海、え」

そしてまつ梨は熾水鏡に完全に呑み込まれた。

最後に海燕の

「まつ梨ィィッ!!」

呼ぶ声を聞いて……










「う、んん……?」

次にまつ梨が目覚めたのは現世の空座町〈からくらちょう〉だった。そこでまつ梨は死神代行の黒崎一護〈クロサキイチゴ〉に出会い、なんとか戸魂界に戻ってこれた。
そしてまつ梨は志波空鶴〈シバクウカク〉志波岩鷲〈シバガンジュ〉の家に居候する事になった。そして志波の家で聞いたのは

「え……もう、一度言って、頂けませんか…?」

「……兄貴は、死んだ」

「そ、んな……海え、ん先輩が…」

志波海燕の死だった。

「…………お前に渡すものがある」

「え?」

「これだ」

「これは………手紙?」

空鶴に渡されたのは手紙だった。まつ梨は手紙を開く。
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