小話
□あいつ
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一護:あいつってさ……何であんなにそっけねぇんだろう。
恋次:は…??あいつって誰??
一護:ああ??んなの、あいつに決まってんだろ??
恋次:??
一護:吸い付けられるような白くてツルツルの肌。
恋次:(白い…肌??)
一護:俺はそんなあいつが好きでたまらないのに。
恋次:!!
一護:あいつを食べたくて仕方ねぇのに…。
恋次:狽ネっ!?
一護:追いかけて追いかけて、掴まえようとどれだけ頑張っても、あいつは逃げちまう。
恋次:……、
一護:あいつはすぐ他の色に染まって、俺を避ける。
恋次:…っ
一護:この手から滑り落ちるあいつを、俺はいつ掴まえられるんだろうな。
恋次:なっ…何なんだよもーッッ!!
一護:狽、ぉお!?
恋次:俺がいるくせに…他の女が好きなのかよっ!!
一護:……は??
恋次:毎日言ってる好きは嘘だっていうのかよ…!!
一護:ちょ、
恋次:このっ…浮気野郎…っ…!!
一護:う、浮気…!?何言ってやがんだよお前!!υ
恋次:だって…俺よりも好きで追いかけたいやつがいるって…っ
一護:…………何勘違いしてんだ??υ
恋次:え……??
一護:あいつって…誰のことか分かるか??
恋次:…分からん。
一護:……分かってないくせに浮気野郎とか言いやがったのかυ
恋次:う、うるせぇ!!いいからあいつって誰だか教えろよ!!
一護:ああ??あいつって、"豆腐"に決まってんだろ。
恋次:…………は??
一護:だから"豆腐"だっつーの。すき焼き鍋のときの豆腐!
恋次:豆腐…??
一護:あぁ。鍋の中の味が染み込んでうっすら茶色に変わった豆腐、あれめっちゃうまいんだよなあ♪
恋次:…。
一護:でも取りたくておたまで救おうとしても、ツルって滑って逃げちまうし…。
恋次:…。
一護:1回箸でチャレンジしたらよ、力加減間違えて潰しちまって。そっから箸はやめてんだけど、中々取れなくてよー。俺下手くそなのかなあ…。
恋次:…だ、騙しやがったなーッッ!!
一護:狽ヘあ!?別に騙してねぇし!!てか勝手に勘違いしただけだろうが!!
恋次:うるせぇうるせぇ!!///
一護:……ははーん。豆腐に嫉妬しちまったことが恥ずかしいんだろぉ??(ニヤニヤ)
恋次:本当にうるせぇ…////
一護:可愛いやつめww
恋次:っ////
一護:大丈夫だ。うっすら茶色に染まった豆腐なんかよりも、今みたいに真っ赤に染まる恋次の方が大好きだからww
恋次:……バカ野郎///
終わり(え…υ