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□不器用な告白
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〜半田Side〜



信じられなくて俺は聞き返した。



「だから、好きなの、半田のこと。」



隣の席の苗字名前はいつもの調子で淡々と言った。
しかも窓の外の景色を眺めながら。


待てよ。
告白ってもっと恥ずかしそうに顔真っ赤にして言うもんじゃないのか?
普通こんな淡々と言わないよな?
目を合わせられなくても、ちゃんと向き合おうとはするよな?



「半田は私の事どう思ってるの?」


「どうって…」



俺も好き、とか言っても苗字は、あっそ、良かった。とか言いそうだなぁ。
これって言うべきなの?



「好きなのか、嫌いなのか。」


「そりゃ嫌いなんて言う訳ないだろ。」


「曖昧。半田のそういう所も好き。だけどウザイ。はっきりしなさい。」



ぐさっと来るなぁ。



「……わかったよ。好きだ、苗字。」


「女として?」


「そうに決まってんだろ。」



そう言うと苗字はやっとこっちを向いた。
少しだけ顔を赤く染めた苗字は良かった、と微笑みながら呟いた。





不器用な告白

(苗字って不器用だよなぁ…)







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