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□Target lock on!!
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元エイリア学園セカンドランクチームジェミニストームのキャプテンで現在は日本代表イナズマジャパンの緑川リュウジ。
彼は同じくイナズマジャパンのマネージャー、苗字名前のターゲットだ。
何のターゲットかと聞かれれば、もちろん……







緑川はイライラしながら合宿所の廊下を歩いていた。
今の緑川には余裕がない。
ただ不機嫌そうな顔でいつもより速いペースで歩いていた。
しかしそんな緑川の様子はハンターからしてみれば絶好のカモとも言える。


緑川は目の前に張られているロープの存在に気付いていなかった。



「ゎたっ!?」



緑川がどこぞの漫画の主人公みたくロープに引っ掛かって転ぶ。
それを影から見ていた名前は密かに小さくガッツポーズをした。



「ププッ!何その豪快なマヌケな転び方!超ダサいんですけど〜!」



名前は緑川を指差して、腹を抱えて笑い出す。
それに対して緑川は眉間に皺を寄せて目を吊り上げた。



「いい加減にしろよ、苗字!!こんなガキくさいイタズラの何が楽しいんだ!?」



いつもの緑川ならばもう少しマシな顔をして大してきつい言葉は掛けなかっただろう。
しかし今の緑川は虫の居所が悪い。
だから名前にきつく当たる事しかできなかった。



「ご…ごめん…」



名前は自分のした事を酷く後悔した。
いくら名前でも今緑川がどんな心境なのかわかっていた。
いや、わかっていなければマネージャーは務まらない。
にも関わらず、構ってもらいたいが為に緑川にイタズラしてしまったのだ。



「…ごめんなさい……」



名前は暗い声でそう言って手際良くロープを片付けた。
そしてロープを片付け終えると急いでその場を離れようとした。
そこで緑川は名前の顔を見た。
名前は今にも泣きそうな顔をしていた。



「…あ………まっ…」



待ってくれ、と言おうとした緑川だったが、意外にも名前の足は速く、もう階段に差し掛かり駆け足で降りて行った。
緑川は小さく溜め息をついて、名前が向かった方へ走った。




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