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□いつか…
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クリスマス。
それは皆がなんとかしてリア充しようとする日。
「クリスマスパーティー楽しかったね。」
名前は彼氏である鬼道に笑いかけた。
「そうだな。」
鬼道は素っ気なく答えて黙る。
そして2人は帰り道をただ黙ってひたすら歩く。
名前はそういう雰囲気が嫌いなのだが、鬼道が機嫌が悪かったら怖いから話し掛けられない。
そんな感じのまま2人は黙ったまま、別れ道に着いた。
「……じゃあ、バイバイ。」
名前が帰ろうとしたその時 、
「待て!」
鬼道が名前の手を掴んだ。
「? どうしたの?」
「いや…その……」
鬼道は下を向いた。
そしてポケットの中を漁る。
「これを…」
鬼道は顔を赤く染めながら名前に小さな箱を渡した。
名前はそれを受け取って、鬼道に確認をとってから中身を見た。
「指…輪?」
すると鬼道は箱の中から指輪を取り出して名前の指にはめさせた。
「この前ペアで何か欲しいって言ってただろ。」
「……ありがとうっ!」
指を見て、名前はニッコリ笑った。
「あれ?ペアって事は有人の分もあるの?」
「ああ。」
鬼道は名前に名前のより一回り大きいサイズの指輪を渡した。
名前は鬼道を上目遣いで見て、鬼道が頷いたのを見て、鬼道の左手を取ってその指に指輪をはめた。
それがよっぽど恥ずかしかったのか名前は顔を真っ赤にした。
「い…いつか!」
名前は俯いたまま鬼道と顔を合わせないようにして言う。
「ちゃんと結婚指輪はめられるようになるといいね…///」
「ああ。」
すると鬼道が名前の顎を指で持ち上げて、キスした。
2人は幸せそうに笑い合った。
いつか…
(約束だからねっ)